異種元素アロイングによる炭素材料の構造制御と新機能性付与
Project/Area Number |
08650787
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
内山 休男 長崎大学, 工学部, 助教授 (50039690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和夫 長崎大学, 工学部, 教授 (30225495)
佐野 秀明 長崎大学, 工学部, 助手 (10253634)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Keywords | 石油コ-クス / アロイング / ホウ素 / ランタン / 構造パラメータ |
Research Abstract |
本研究の目的は、炭素材料へホウ素、希土類などの異種金属元素をアロイングし、異種元素アロイングによる炭素材料の構造制御法を確立し、それを利用した炭素材料の新機能発言に関する指針を得ることである。平成7年度は、主としてホウ素とランタンを単独あるいは同時に添加した場合の、石油コ-クスの熱処理にともなう黒鉛構造への変化を追跡した。その結果、 1.ホウ素単独添加の場合:2000℃以上の熱処理により、炭素層面の間隔d_<002>が石油コ-クスのみの場合に比して小さくなり、c軸報告の結晶の厚みLc_<002>が大きくなった。この現象は2300℃まで認められ、2500℃では現れなかった。 2.ランタン単独添加の場合:1800℃以上での熱処理により、天然黒鉛の値に近いd_<002>を持つ黒鉛構造へと変化し、Lc_<002>も大きな値が得られた。 3.ホウ素およびランタンの同時添加の場合:ホウ素とランタンを同時に添加した場合、ランタン添加量が多い場合にd_<002>が石油コ-クスのみの場合よりも大きくなる現象が現れた。一般に、d_<002>とLc_<002>は逆の挙動を示すが、この場合にはLc_<002>は大きいままであった。d_<002>が大きくなる現象は2000℃以上の熱処理で現れた。 以上の結果より、ホウ素とランタンは熱処理にともなう石油コ-クスの黒鉛化を促進し、ランタンはホウ素よりも黒鉛化を促進することが判った。また、ホウ素とランタンを同時に添加した場合、黒鉛構造を維持しながらc軸方向には拡がる現象が起こることが判った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)