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¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
乾燥特性曲線(乾燥速度曲線)は,材料種類のみならず境界,初期条件等の操作条件によっても大きく異なるため,異なった操作条件での乾燥速度曲線の推定は不可能であった.しかし乾燥速度曲線は,材料特性および操作条件のすべての変数が反映した結果であり,従って1本の速度曲線を得れば他のいかなる操作条件における速度曲線も原理的には推定の可能性が存在する.このことは吸着など他の分野における拡散型非定常移動過程でも同様である.そこで,本研究では等温乾燥,吸・脱着操作において操作条件をパラメータとして含んだ材料に固有の特性曲線(一般化特性曲線)を利用した速度曲線推定法の開発をめざした研究を行った.等温乾燥,吸・脱着操作などの各操作における拡散型非定常移動過程は(1)境界面と材料面が一致しておりかつバルクのポテンシャル値が一定の場合(2)境界面と材料面が一致しておりかつバルクのポテンシャル値が変化する場合(3)境界面が材料内部を移動しかつバルクのポテンシャル値が一定の場合(4)境界面が材料内部を移動しかつバルクのポテンシャル値が変化する場合の4種類に分類される.ここで,それぞれの場合に対しての支配方程式を一般化支配方程式と呼ぶことにする.そこで,まず等温乾燥,吸・脱着操作における非定常移動過程の基礎方程式の一般化支配方程式への分類を行い,材料形状が平板と球の場合に対する一般化支配方程式からの一般化特性曲線の導出を行った.得られた一般化支配方程式について,数値計算により解を求めた.さらに,得られた結果の妥当性を実験的に検証するため液相回分吸・脱着実験を行った.その結果,計算による推算が妥当であることがわかった.
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