増感ホタル発光反応を利用するアデノシン三リン酸の好感度計測法の開発
Project/Area Number |
08650956
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
工業分析化学
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上館 民夫 北海道大学, 工学部, 助教授 (70185990)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 寛人 北海道大学, 工学部, 教授 (80002856)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | ホタル発光 / 生物発光 / アデノシン三リン酸 / リポソーム |
Research Abstract |
ホタル生物発光の発光強度に及ぼすリポソームの影響を見るために、フォスファチジルコリン(PC)、コレステロール(Chol)およびステアリルアミン(SA)からなるリポソームを調整した。つぎに、リポソーム共存下でホタル発光反応を行った。その結果、脂肪族アミンであるSA(炭素数18)を含むリポソームを加えた場合のみ、発光強度が著しく増大した。そこで、発光強度に及ぼす脂肪族アミンの影響を検討するため、炭素数14および16のテトラデシルアミンおよびヘキサデシルアミンを用いてリポソームを調整し、発光強度への影響を検討した。その結果、脂肪族アミンの炭素数が増大するほど発光強度は増大し、また、SAの組成が30mol%のとき、発光強度が最も増大した。また、Cholについても検討した結果、リポソームを構成する物質に対し50mol%のとき、発光強度が最も増大した。つぎに、発光強度に及ぼすリポソームの表面電荷の影響を検討した。PC,CholおよびSAからなるリポソームの表面電荷は正、PCおよびCholからなるリポソームの表面電荷は両イオン性またPC,Cholおよびジセチルリン酸からなるリポソームの表面電荷は負となることから、それぞれの組成からなるリポソームを調整し、発光強度への影響を見た。その結果、表面電荷が正のリポソームが共存した場合、発光強度が最も増大した。 つぎに、最適なホタル発光反応条件を確立するため、pH、ルシフェリン濃度、ルシフェラーゼ濃度およびリポソームの添加量について検討した。その最適反応条件において検量線を作成した。その結果、1.0pMから5.5nMの範囲において、アデノシン-3ーリン酸(ATP)の検量線は良好な直線となり、定量下限は1.0pNであった。定量下限はリポソームが共存しない場合と比較して、約8倍高感度になった。また、本法を大腸菌の菌体数の計測に応用した結果、340cells ml-1の大腸菌を測定できることが明らかになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)