Project/Area Number |
08651009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
三木 定雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30135537)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 応答性 / 原子価異性 / 酸性度 / ホトクロミズム / エレクトロクロミズム |
Research Abstract |
光-pka応答分子として、すでにフェニルアゾ基を有するチオキサンテン-S,S-ジオキシドにおいて、光照射によるアゾ部位のトランス/シス異性化に対応してpkaが変化することを見いだしていた。本研究においては、(1)有機分子の光異性化による炭素原子の混成の変化に基づく光酸性度制御、ならびに(2)有機分子の光原子価異性に基づくパイ酸塩基性度の制御について検討した。1については、ナフトイルナフタレンを合成し、その光異性化について調べた。ナフトイルナフタレンはそのビシクロブタン骨格に特異な混成(sp^9)の炭素原子を有しており、そのC-H結合はかなり酸性である。この化合仏は光により速やかにナフトイルナフタレンに異性化したが、この際炭素混成はsp^2に変化し、酸性度が大きく減少する。2については、3個のt-ブチル基を有するポリアセンキノン類を合成し、その光挙動を検討した。これらのキノン類はが光刺激に応答し、可逆的に対応するバレン誘導体を与えることを見い出した。また、この異性化には分子の酸化還元電位、すなわちパイ酸塩基性度の大きな変化を伴っており、その光制御が実現できた。この系はまた、フォト/エレクトローデュアルクロミズム系でもあり、新しいデュアル応答分子として極めて興味深い系が開発できた。
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