Project/Area Number |
08651070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
渡辺 正義 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60158657)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ハイドロゲル / 超微小電極 / 修飾電極 / 分子情報変換 / 膨潤 / 体積相転移 / 分子認識 / 分子刷り込み |
Research Abstract |
本研究は、外部環境の微小な変化に対して体積相転移を誘起するハイドロゲルを、ミクロンあるいはサブミクロンオーダーの超微小電極に化学的に固定し、環境変化という情報(特に化学情報)をハイドロゲルの相転移という現象を通して、電気化学的に電気信号に変換するシステムを創製することを目的とした。本目的を達成するために、平衡膨潤時および非平衡膨潤時(膨潤・収縮過程)のハイドロゲル中溶質の濃度(C)および拡散係数(D)を電気化学的に独立決定し、その空間的・時間的不均一性を明らかにした。これは、ゲル相転移を電気信号に変換する方法論の確立でもある。同時に、ゲスト分子存在下で重合したゲル(分子刷り込みゲル)の膨潤挙動の、ゲスト分子存在下・非存在下での相違を明らかにした。以上の検討を通し、ハイドロゲル修飾超微小電極を用いた分子情報変換システムを実現した。具体的には、以下の研究実績を得た。 (1)平衡膨潤時および非平衡膨潤時のハイドロゲルの応答:ゲル修飾電極をレドックス分子を溶解した溶液中に浸漬し、膨潤あるいは収縮が平衡に達した状態あるいは膨潤度変化過程での、ゲル中へのレドックス分子の分配、ゲル中でのレドックス分子の拡散係数の電気化学的独立決定を実現した。 (2)ハイドロゲル相転移に及ぼす添加物質の影響:物質添加によって相転移温度が変化することが知られているポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)ゲルを用い、添加物質の構造と相転移との相関を明らかにした。 (3)分子刷り込みゲルの相転移挙動と分子情報交換:ゲスト分子存在下で多成分系共重合ゲルを合成し、得られたゲルの相転移挙動をゲスト分子非存在下および存在下で検討した。その結果、ゲスト分子の濃度に対応して相転移が生起する条件下で、電気化学的測定をすることにより、ゲスト分子による刺激→相転移の誘起→電気信号変化なる分子情報変換システムが構築された。
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