In-situ PCR法を用いた植物の鉄栄養関連遺伝子の発現制禦の機構
Project/Area Number |
08660071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西澤 直子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (70156066)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | in-situハイブリダイゼーション法 / 鉄欠乏 / オオムギ / ids3 / in-situ PCR法 / 鉄栄養に関連する遺伝子群 / 鉄による遺伝子発現制御機構 / 液体ヘリウム急速凍結法 |
Research Abstract |
in-situハイブリダイゼーション法は組織中のどの細胞に目的とする遺伝子が存在し、また発現しているのかを検定する方法である。我々はこの方法を用いて鉄欠乏時に特異的に発現する遺伝子のひとつ、ids3がオオムギ根の中心柱付近に発現しており、それが組織内の鉄の存在部位と密接に関連することを明らかにした。しかし、ids3以外の他の遺伝子に関しては、その発現量が微量であるため検出不可能であった。そこで、組織内でPCRを行いDNAを増幅することによって微量の遺伝子を検出するin-situ PCR法の適用を考え、鉄栄養に関連する遺伝子群の鉄による発現制御の機能を明らかにすることを最終目標として、植物材料を用いてこれをおこなう場合の最適条件を確立することを目指した。 in-situ PCR法はまず組織切片上でPCRを行う。その後、組織内で増幅されたDNA断片をハイブリダイゼーションにより検出する。検出のためのプローブの標識はジゴキシゲニンとラジオアイソトープの両方を用いた。この方法は組織切片を用いてPCRを行うので、耐熱性ポリメラーゼ、あるいはプライマーが細胞内に効率よく取り込まれなければならない。また同時にPCRによって増幅されたDNA断片が細胞外に流出することも防がねばならない。そのためにはまず過剰ではなくかつ不充分ではない組織の固定条件を検討する必要がある。そこで始めに、アルデヒド類による化学固定を濃度、組成、時間等を変えて検討したが、いずれの条件でもまだ充分なシグナルは得られていない。そこで今後は、液体ヘリウム急速凍結法により凍結した試料を、クライオウルトラミクロトームにより凍結切片にして用いることを検討する必要があると考えられる。あるいは凍結後、プログラムフリーザ-を用いて凍結乾燥した試料についても試みる必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)