無傷高等植物におけるホウ酸・低分子キャリア複合体の精製と構造決定
Project/Area Number |
08660073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
間藤 徹 京都大学, 農学部, 助教授 (50157393)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高等植物 / フダンソウ / 必須元素 / ホウ素 / ホウ酸 / NMR / ^<11>B-NMR |
Research Abstract |
ホウ素が高等植物にとって必須元素であるが栽培実験において明らかにされたのは1923年である。以後70年以上が経過したがいまだにこの元素が細胞のどこでどのような作用によってその必須性を発揮しているのかは明らかにされていない。植物に含有されるホウ素には,ホウ素の供給量によって含有率が変動する水溶性ホウ素と,ほとんど変化しない水溶性ホウ素が存在する。不溶性のホウ素は細胞壁に結合して存在している。多くの種でその結合相手はラムノガラクツロナンIIと呼ばれてきたペクチン質多糖である。本研究では水溶性ホウ素の形態と局在部位を検討した。 水耕栽培したフダンソウ(Beta vulgaris)緑葉から直径4mmのリ-フディスクを調製し約50枚をNMR測定ガラス管(外径5mm)に隙間なく充填した。ホウ素の移動があまり起こっていないと考えられる30分間の測定では,葉片に含まれるホウ素の97%がホウ酸として存在していた。葉片を測定ガラス管ごと凍結融解するホウ酸の約50%が4配位子を持つホウ酸アニオンに変化した。この結果は,ホウ酸が糖などのリガンドと結合したことを示している。つまり凍結融解処理によって膜構造が壊れるとホウ酸は糖と結合するようになるが,無傷植物ではホウ素はホウ酸の型で糖などに富む領域から隔離されていることが示唆された。そこで膜を透過しないクロモトロープ酸をこの葉片に与えるとただちにホウ酸-クロモトロープ酸複合体のシグナルが検出された。この結果は無傷植物に含まれる水溶性ホウ素のほとんどがホウ酸として存在し,その局在部位は細胞壁であることを示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)