Project/Area Number |
08660150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
門脇 基二 新潟大学, 農学部, 助教授 (90126029)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 自食作用 / タンパク質分解 / アミノ酸 / α-トキシン / 細胞内活性因子 |
Research Abstract |
本研究は肝臓における自食作用性タンパク質分解の代表的調節因子としてのアミノ酸を取り上げ、その作用機構を探る試みである。特にアミノ酸の情報が肝細胞膜近傍で受容されるという仮説に基づき、その情報を細胞内でタンパク質分解の場まで伝達する活性因子の存在を想定し、未知の水溶性低分子化合物の検索を試みた。本年度実施された研究状況は以下の通りである。1.本研究でのポイントはバイオアッセイ系としてのα-トキシン膜透過処理細胞の活用である。これは低分子のみ(MW<1,000)自由に透過させ、かつ自食作用を維持する細胞である。不運なことに、今回用いたα-トキシン標品は従来と異なりATP(MW500)を透過せず、当初不活性かと疑われた。が、詳細な検討により^<14>C-sucrose(MW360)までは透過させることが確認され、予定された計画に用いられた。2.アミノ酸刺激により肝臓内に低分子活性因子が生成すると想定し、ラット肝臓をin situでアミノ酸混合物を含むKRB緩衝液で10分灌流し、肝臓をアセトン処理で除タンパクし、低分子画分を濃縮した。これをα-トキシン細胞でタンパク分解抑制活性を調べたところ、アミノ酸(-)抽出物では全く影響はなかったが、アミノ酸(+)抽出物で明らかな抑制活性が認められた。この効果は抽出物中に残留するアミノ酸自身によるのでないことは確認された。また、抽出物中の陽イオン(Na^+,K^+,Ca^<2+>,Mg^<2+>)には差がなかった。従って、未知の低分子活性物質の存在を十分に予想させた。3.偶然にも、上記の実験中タンパク分解の指標であるVal分析のチャートの中に、アミノ酸(+)抽出物のインキュベーション時にのみ現れる未知物質のピークが常に認められた。ダンシル化陽性物質であることからアミノ酸関連物質と推定されるが(ペプチドの可能性は否定)、未知活性因子の候補として現在そのピークを単離し、構造決定を試みている。
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