Project/Area Number |
08660337
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
豊水 正昭 東北大学, 農学部, 助教授 (80180199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 久雄 仙台大学, 体育学部, 講師 (90275587)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素 / ストレス負荷 / 寒冷暴露 / BCKDH / ラット |
Research Abstract |
ストレス負荷時における筋肉タンパク質の低下を決定する主要因としてタンパク質の分解過程が挙げらる。この過程には、筋肉中の必須アミノ酸の35%をも占める分岐鎖アミノ酸の分離が重要であると考えられる。分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素(branched-chain α-keto acid dehydrogenase complex、BCKDH)は、分岐鎖アミノ酸の分解過程の律速酵素であることから、筋肉のタンパク質の分解や、筋肉内アミノ酸の再利用の各速度と深く関わり合う。寒冷などのストレス負荷時に筋肉では分岐鎖アミノ酸げエネルギー基質として積極的に供給されていることが強く予想されるので、本研究では、寒冷、暑熱ストレス負荷にともなうBCKDHの活性変化を、in vivoを非常によく反映するin vitro実験系で確かめ、BCKDHの活性化の詳細な発現機構の解明を目指した。ラットにおけるBCKDHの食餌条件に対する変動様式およびその雌雄間差を明らかにするため、0, 6, 24時間後におけるBCKDHの推移を雌雄のラットを用いて調べたところ、BCKDHの現活性は雌雄に大きな差は認められなかったが、給餌後6および24時間後で両雌雄ラットで給与直後と比べて、有意に低下した。その全活性は、雌雄間差および経時変化の有意な差は認められなかたものの、雄では給与後で増加の傾向にあった。したがって、今後の実験では比較的BCKDHの反応性の高い雄ラットを用い、また、食餌後の時間要素を考慮することとした。まず、BCKDHに対する短期暴露の影響を明らかにするため、寒冷暴露直後における雄ラットの筋肉のBCKDHの実活性・総活性の推移を調べた。その結果、筋肉中におけるBCKDHの現活性は、寒冷暴露6時間後で対照区と比べて約2倍に増加したが、24時間後には対照区との差は認められず、短期寒冷暴露にともなうBCKDH応答の生理的意義は明らかにすることはできなかった。次に、BCKDHに対する長期寒冷暴露の影響を明らかにするため、寒冷暴露下で一週間精製飼料を雄ラットに給与したところ、筋肉のBCKDHの実活性・全活性ともに対照区と比べて増加の傾向が認められ、寒冷暴露にともなうBCKDHの生理的意義は、比較的長期にわたる暴露時に見出された。今後、その現・総活性の活性化の発現機構のさらなる解明が早急に望まれる。
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