Project/Area Number |
08660371
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
橋本 祷 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (30050503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
汾陽 光盛 北里大学, 獣医畜産学部, 助教授 (00153007)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | アネキシン5 / 下垂体 / プロラクチン / ラット / 黄体形成ホルモン / パラクリン / オートクリン |
Research Abstract |
本研究計画は我々が下垂体前葉での発現を発見した新規のカルシウムーリン脂質結合タンパク質、アネキシン5の下垂体ホルモン分泌への関与を検討したものである。 本研究では、特にそのホルモン産生細胞にアネキシン5が共存することを確認している、プロラクチンとLH分泌に対するアネキシン5の影響を検討した。既に本年度、初代培養細胞に組換えアネキシン5を添加することでプロラクチン放出の抑制されることを論文発表している。今回は細胞分離後の日数に着目し、生体内での条件をよく残していると考えられる分離後早期に実験を行った。すると、驚くべきことにアネキシン5はむしろプロラクチン放出を促進することが見いだされた。この結果は、培養条件下で初代培養細胞が何らかの変化をすること、アネキシン5の作用点が複数あることを示唆する。アネキシン5のプロラクチン放出に対する効果は、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた実験に依っても確かめた。LHは、培養細胞からの放出は極めて低値であり、更にアネキシン5の基礎分泌に対する効果は認められなかった。 これらの実験に加えて、プロラクチン、LHβサブユニット、アネキシン5遺伝子の発現量をRT-PCRで測定する系を開発し、ノーザンブロット法も併用して下垂体ホルモン合成とアネキシン5の関連も追及中である。予備実験でLHβ発現の高進する卵巣除去ラットの下垂体で、アネキシン5合成もまた増加することを見いだしており、両者の関連に注目している。本研究結果の概要は以上のごとくであり、下垂体におけるホリモン合成と分泌に対するアネキシン5の効果を検討する実験系が確立し、アネキン5がプロラクチンとLH合成・分泌調節に関与していることが明らかになった。下垂体前葉におけるアネキシン5の生理機能解明の端緒をつかみ得たと結論される。
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