初期感染防御における血清中の抗菌性レクチンの役割と意義
Project/Area Number |
08660386
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
杉井 俊二 大阪府立大学, 農学部, 教授 (70162865)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ウシ / 血清蛋白質 / コングルチェン / 初期感染防御 |
Research Abstract |
動物の感染防御には細胞性免疫、液性免疫の両者が主に関与しているが、感染免疫の成立以前には非免疫グロブリン因子、特に複合糖質に親和性を示す血清蛋白質(レクチン)が内在性の防御因子として初期感染防御に深く関わっている。この様なレクチンとしてウシのコングルチェン(Kg)、ヒトおよびラット血清中のマンナン結合蛋白質(MBP),マウス血清中のカルモネラRd型菌倍合蛋白質(RdRF)などが知られている。 本研究では獣医学領域で対象とするウシの初期感染防御機構に関与する血清中の非免疫グロブリン防御因子の役割を詳細に解析する目的で、ウシ血清中のKg分子に集点を絞り、検討した。Kg分子に対する特異性の高いポリクロナール抗体は得られにくいため、マウスモノクロナール抗体の作成を試みた。その結果、3種類のモノクロナール抗体を得たが、その抗体活性は低いことが判った。またKg遺伝子の塩基配列に基づいて種々の合成ププチドを抗原としてモノクロナールしゅの抗体の作成を試みたが、現在までのところ有用なモノクロナール抗体は得られていない。 得られたモノクロナール抗体を用いて、Kg分子の機能部位の探索を試みたが、抗体活性が低いこと、少数の抗体しか使用できなかったため、機能部位の同定は不充分であった。 健常ウシ血清中のKg分子の動態を検討するため、同一個体のウシから3日毎に約3ヶ月半にわたり採取した血清中のKg濃度を測定した。その結果、Kg濃度は生理的・主節的な変化に対して変動することが判った。 今後、ウシ血清中の非免疫グロブリン防御因子であるKg分子の抗菌作用(役割)・機能を詳細に検討するために、多数のモノクロナール抗体の作成が必要であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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