Project/Area Number |
08670040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岡田 詔子 東邦大学, 医学部, 助教授 (80112910)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1996: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | Annexin / Ca^<2+>結合蛋白 / Calcyclin / 卵母細胞 / 減数分裂 / マウス / カニクイザル |
Research Abstract |
Annexin XIは成長調節gene(2A 9)の産物であるCalcyclinとCa^<2+>に依存して1:1に結合し細胞分裂や分化、細胞の果粒放出などの機能を調節するCa^<2+>情報伝達系である。マウスの未受精卵で表層果粒の欠損領域と良く一致してAnnexin XIの欠損領域が形成されることから、Annexin XIがこの表層果粒の放出を調節していると推察し報告した。そこでAnnexin XIの欠損領域形成についてマウス、カニクイザル、ハムスターと比較して表層果粒の放出や減数分裂におけるAnnexin XIの役割を検討した。 方法:カニクイザルの卵母細胞はSankaiら1994(予研霊長類センターと共同研究)の方法により培養して成熟を誘起した。Annexin XI抗体はHidakaら1992(名大薬理と共同研究)の抗体を使用し、間接蛍光抗体法とPropidium iodideによる核染色後に、共焦点レーザー顕微鏡による断層像を得てその分布動態を分析した。 結果:Annexin XI抗体の蛍光はカニクイザル、ハムスターの卵母細胞質共に認められた。カニクイザルでは、蛍光は卵核胞期にマウスと同様に細胞質内に均等に分布したが、その後の卵表層への移動と分裂中期の欠損領域の形成は認められなかった。ハムスター卵では分裂装置にも弱い蛍光を認めた。 考察:ハムスターの分裂装置に認めた蛍光は、Annexinが分裂装置の蛋白に見出されている報告と一致する。カニクイザルではAnnexin XI抗体の欠損領域の形成が認められなかった事から表層果粒の欠損領域を形成しないと考えられ、ヒト卵を含めた多くのほ乳類卵がこのタイプであると思われる。従って、マウスは特異なAnnexin XIの動態を示しアフリカツメガエル等の動物、植物極や中胚葉誘導因子のmRNAの分布動態と類似しているのでこの極性についてさらに検討したい。
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