移植腎・急性拒絶反応におけるFas ligand-Fas機構の異常とその意義
Project/Area Number |
08670221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
赤坂 喜清 東邦大学, 医学部, 講師 (60202511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 武 東邦大学, 医学部, 教授 (30166714)
川村 貞夫 東邦大学, 医学部, 教授 (60057487)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | アポトーシス / 移植腎 / Fas / Fas ligand |
Research Abstract |
1.移植腎アポトーシスの発現部位 アポトーシス関連蛋白(FasとBcl-2)の発現性、電顕よるアポトーシス小体とTunel法による断片化DNAの局在から移植腎アポトーシスは尿細管上皮で発現していると考えた。 2.移植腎におけるFas ligandとFasの発現性 免疫組織化学によりFas ligandとFasの発現性を検索した。Fas抗原は正常腎では未発現のものの移植腎の尿細管上皮で発現していた。このようなFasの発現誘導は急性拒絶反応の有無に相関し、浸潤CD4&CD8Tリンパ球の分布様式と関連性が認められた。これに対しFas ligand(FasL)は正常腎では未発現のものの移植腎の糸球体や間質で発現していた。このようなFasLの発現誘導は急性拒絶反応において有意の増加を示し、急性拒絶反応における細胞死にFasLが関与していることが示唆された。 3.FasL-Fas機構による腎細胞のアポトーシス誘導 無血清培養ヒト腎細胞(G401細胞)においてINF-γ刺激によりFas mRNAと同蛋白の発現誘導をRT-PCRとFlow cytometryで確認した。さらに同条件下で抗Fas抗体の投与によりG401細胞にアポトーシスが誘導された。したがってサイトカイン(INF-γ)によるFas抗原の発現誘導と同抗原を介したFasL発現刺激によるアポトーシス誘導が移植腎の細胞死に関与していると考えられた。 FasL-Fas機構によるヒト腎細胞の自己制御機構 PMAとIonomycin投与後の無血清培養G401にアポトーシスが誘導され、同時にFasとFasLの両者のmRNA発現誘導が確認された。したがってヒト腎細胞ではFasL-Fas機能を介してアポトーシス発現による自己制御機構の存在が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)