マラリア原虫の伝搬阻止に関与する2種の抗原遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
08670278
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
坪井 敬文 愛媛大学, 医学部, 助手 (00188616)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥居 本美 愛媛大学, 医学部, 教授 (20164072)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | マラリア / オ-キネート / 伝搬阻止 / ワクチン / 遺伝子クローニング |
Research Abstract |
申請者らは、ネズミマラリア原虫(Plasmodium yoelii)オ-キネート表面の分子量22kD(Pys22)又は28kD(Pys28)の蛋白の一次構造を明らかにすることを目的として本研究を実施した。P. yoelii gametocyteをオ-キネート培養培地(Munderloh & Kutti,1987)を用いて培養し、この虫体から抽出したmRNAを用いてcDNAライブラリを作成した。次に塩基配列のデータベースを用いて、現在までに判明している全てのオ-キネート表面蛋白の一次構造の間で保存的な領域を同定し、その部位の塩基配列をもとに新たなネズミマラリア原虫オ-キネート表面蛋白遺伝子を同定するための、縮重したオリゴヌクレオチドPCRプライマーを合成した。上記cDNAライブラリを鋳型として、このプライマーを用いてPCRを行ったところ、予想されたサイズのDNAフラグメントが増幅された。そこでこのPCR産物をプラスミドにクローニングした後ジデオキシ法にて塩基配列を決定した。得られた塩基配列の解析から、2種類のクローンが存在することが明らかとなり、その塩基配列から類推されるアミノ酸配列を国立遺伝学研究所のデータベースを用いて比較すると、その内の1種はP.bergheiにおいて報告されたPbs21とは7割、P.gallinaceumのPgs25、Pgs28及びP.falciparumのPfs25とは4割の配列が一致していた。中でも上皮細胞増殖因子様の配列であるシステイン残基の数及び位置はPbs21及びPgs28のそれと完全に一致しており、Pgs25、Pfs25より2残基少なかったがその位置は同一であった。またもう1種のクローンのシステインの数及び位置はPfs25及びPgs25と完全に一致していた。以上の結果から、これらの遺伝子はマラリア原虫オ-キネート表面蛋白に特異的なものと考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)