手腕系振動症候群における末梢循環障害の成因に関する研究-特に、血管内皮細胞傷害と循環ストレスの意義について-
Project/Area Number |
08670433
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 則章 山口大学, 医学部, 教授 (70116747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 美江子 山口大学, 医学部, 講師 (80034932)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 手腕系振動症候群 / Stroop Color Word Test / Mirror Drawing Test / R-R間隔変動 / FFT / PF4 / β-TG / cAMP |
Research Abstract |
振動障害患者と健常対照者において、循環ストレスが心拍変動および血漿PF4、β-TG、cAMP値の変動に及ぼす影響を検討した。 全被験者から不整脈などにより完全なデータを得られなかった3名を除いた41名を解析した。レイノ-症状を有する振動障害患者(VWF(+))16名、レイノ-症状を有さない振動障害患者(VWF(-))13名、年齢をマッチさせた健常対照者12名(各々60.1±2.7、60.6±4.0、58.8±3.8歳、全て男性)である。 循環ストレス負荷として、Stroop Color Word Test(CWT)10分間、鏡映描写テスト(MDT)8分間を行った。心拍測定は負荷前と終了直後に行った。深呼吸2分間(6 breaths/min)の心電図をテープに記録し、後日R-R間隔データを高速フーリエ変換後、得られた各周波数ごとのパワーからLF(0.04-0.12Hz)、HF(0.22-0.28Hz)およびLF/HFを求めた。採血は負荷前、終了直後、終了後30分に、静脈留置カテーテルより行った。血漿は直ちに冷凍保存し、PF4とβ-TGは酵素免疫法(アセラクロム キット)、cAMPはRIA法(ヤマサ キット)で測定した。 LFはVWF(-)群の負荷後がControl群に比べ有意に低い値を示した。HFはVWF(+)群とVWF(-)群の負荷前において、Control群より小さい傾向がみられた。負荷前のVWF(+)群およびVWF(-)群のLF/HFは、Control群より大きく、負荷後はControl群>VWF(-)群>VWF(+)群であったが、統計的に有意でなかった。 VWF(+)群の負荷前のPF4は、Control群よりも有意(P<0.05)に高かった。Control群では負荷直後、負荷30分後とも負荷前に比べPF4は有意に上昇したが、VWF(+)群とVWF(-)群では有意でなかった。cAMPはControl群、VWF(+)群で負荷直後有意に上昇した。15EA06:心拍変動スペクトル解析では、VWF(-)群のみ副交感神経活動の減少所見を示した。VWF(+)群のPF4の負荷前値がControl群に比べ高かったことは、血小板活性が日常的に高まっていることを示唆していると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)