Project/Area Number |
08670539
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 智啓 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 講師 (80233807)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 自己抗原 / T細胞受容体 / クローン性増殖 / タイプIIコラーゲン |
Research Abstract |
これまで我々は慢性関節リウマチにおいてT細胞が関節特異的にオリゴクローナルに集積していること、この関節特異的集積T細胞クローンが同一関節滑膜の異なる部位で同じように集積していること、さらに同一患者である関節に集積するT細胞クローンの約半数が他の関節でも集積クローンとして検出されること〈黒川、論文提出中〉を見いだしている。本実験ではこの抗原を決定するとを目的とした。方法として、1)リコンビナントT細胞受容体(TCR)の再構築による方法と、2)候補となる抗原で患者末梢血を刺激し発現の増強するTCRβ鎖遺伝子配列が実際に関節で増殖しているT細胞のそれとの同一性を検討する方法によった。1)では現在のところTCRの立体構造の正確な再現に問題があると考えられ使用に至っていない。同時に行った2)の方法では慢性関節リウマチにおける自己抗原の候補であるタイプIIコラーゲンで患者末梢血を刺激したところ、同一患者の関節内で集積しているTCRクロノタイプと同一のTCRクロノタイプの発現が増殖することが認められ、関節内集積T細胞の対応抗原のひとつはタイプIIコラーゲンであることが判明した〈関根、論文提出中〉。また、個々のT細胞クローンの消長を経時的に追うと、長期にわたり検出されるクローンが多いがその比率は一定でなく、次第に減少しいくクローンや、同時期に採取された末梢血では検出されないにもかかわらず関節内での発現が経過中劇的に増強するクローンがあることが判明し、後者のT細胞クローンは末梢血からの流入ではなく関節内抗原の刺激を受け増殖したことを示唆している〈加藤、論文提出中〉。この方法では順次既知蛋白を試していくのもひとつの手段であるが、それにはかなりの労力と時間がかかる。やはり、より包括的に抗原を同定できる1)のような方法の開発が望ましく現在さらに検討を続けている。
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