B型肝炎ウイルスX蛋白の癌化・アポトーシス作用とp53蛋白との関連の解明
Project/Area Number |
08670561
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Gastroenterology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小池 和彦 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80240703)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 良澄 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
森屋 恭爾 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
四柳 宏 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | B型肝炎ウイルス / X遺伝子 / 肝癌 / 細胞増殖 / アポトーシス / p53 / Creリコンビナーゼ |
Research Abstract |
CreリコンビナーゼによるloxP配列の除去によって、初めてX遺伝子の発現がCAGプロモーターのもとにONとなるプラスミドpCALNLXを作製し、同様にLacZ遺伝子をもつプラスミドpCALNLZとともにそれぞれ肝癌培養細胞HLFおよびHepG2に導入し、細胞株をそれぞれ20株ずつ樹立した。これらの細胞株にCreリコンビナーゼを発現する組み替えアデノウイルスAxCANCreを感染させたところ、loxP配列に鋏まれたstufferDNAが除去され、X遺伝子、LacZ遺伝子ともにCreリコンビナーゼ作用3日目以降にその発現が確認された。アデノウイルス自体には細胞毒性が存在するため、moiを減少させながら、LacZ陽性細胞の割合を検討したところ、moi=0.2で100%の細胞がLacZ陽性となることが確認された。これにより最小限の細胞毒性でX蛋白の発現をONにすることが可能になった。 X遺伝子をもつ細胞株にCreリコンビナーゼを作用させたところ、X蛋白は主に核周囲と細胞質に発現していた。蛍光二重染色によって癌抑制遺伝子産物p53蛋白とX蛋白の局在を検討したところ、もともと核に存在しているp53蛋白がX蛋白発現ON後には、その発現が細胞質にシフトすることが確認された。この現象は、X蛋白のもつトランス活性化作用や肝発癌作用と密接に関連していることが示唆された。また、X蛋白を発現させると、肝癌細胞株は4-5日目からアポトーシスを起こし始めることが発見された。現在その詳細を検討中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)