血清糖蛋白の糖鎖変異解析による胆細胞癌悪性度の評価と癌特異的糖転移酵素の同意
Project/Area Number |
08670566
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 康史 新潟大学, 医学部, 助手 (50270939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 豊 新潟大学, 医学部, 助教授 (00142266)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / N-acetylglucosaminyl transferase III / α 1-6 fucosyltransferase / アンチセンス |
Research Abstract |
本研究で私たちは、レクチンならびにピリジルアミノ化法を用い慢性肝疾患ならびに肝細胞癌患者血清中の各種糖転移酵素の活性と血清糖蛋白の糖鎖構造の解析を行い、肝細胞癌の臨床的悪性度と糖転移酵素の活性ならびに糖鎖構造の変化を比較し、肝細胞癌(HCC)の出現予知と予後の判定を試みた。その結果HCC症例においては、N-acetylglucosaminyl transferase IIIならびにalphal-6 fucosyltransferaseの活性上昇とalpha-fetoprotein、transferrinをはじめとする血清糖蛋白糖鎖の多分岐が認められ、多分岐化率が高い慢性肝疾患症例ほど、早期に肝細胞癌が出現することが明らかとなった。また、alphal-6 fucosyltransferaseの活性上昇に伴いalpha-fetoproteinのフコシル化が認められるようになり、フコシル化率が高い症例ほど予後が不良であることも明らかとなった。現在もHCCの出現予知と予後の判定に有用な他の血清糖蛋白を検索している。またこれらの解析過程で、酵素活性と糖鎖構造変異が一対一に対応しない血清糖蛋白の存在が確認され、糖転移酵素には基質特異性が存在すると考えられた。 そこで、N-acetylglucosaminyl transferase III、Vならびにalphal-6 fucosyltransferaseをクローニングし、各酵素に特異的なアンチセンスRNAを持続的に発現する細胞系列を樹立した。今後この系を用い各酵素の活性を特異的に制御する事で生じる糖鎖構造の変化と癌細胞の接着・浸潤性などの変化を解析し、糖転移酵素の基質特異性と癌細胞悪性度との関係を明らかにしていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)