トランスジェニックマウスを用いた、放射線による急性肺傷害モデルの研究
Project/Area Number |
08670652
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
栗山 喬之 千葉大学, 医学部, 教授 (20009723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮沢 裕 千葉大学, 医学部, 医員
滝口 裕一 千葉大学, 医学部, 助手 (00261917)
木村 弘 千葉大学, 医学部, 助教授 (20195374)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 肺傷害 / 急性炎症 / 放射線 / DNA修復遺伝子 / マウス / SCIDマウス / Ku70 / サイトカイン |
Research Abstract |
放射線照射による肺の急性傷害の形成過程における、DNA修復遺伝子の役割を調べるため、以下の研究を行った。DNA修復遺伝子の一つであるKu70については、そのgenomic formのクローニング、マツピング、解析を終了し、論文発表した。マウスKu70はマウス染色体15に存在し、13個のexonからなる25kbに及ぶ遺伝子であることが判明した。これらの情報はKu70遺伝子のノックアウト・マウス作成に有用である。次にDNA修復遺伝子のノックアウト・マウスおよびSCIDマウスでの実験の予備実験として、wild typeマウス(CB-17)を用いて、以下の実験を行った。マウスの胸部のみを照射する器具を作成し、胸部照射を行った場合のLD50は24週目において約16Gyであったが、急性反応が生じると思われる1週間以内では20Gy照射でもすべてのマウスが生存した。照射後、全肺、および気管支肺胞洗浄細胞からRNAを抽出し、β-actinを対照として、IL-1β,TNFα,TGFβ等のサイトカインの発現をRT-PCRにて半定量する方法を確立した。以上のサイトカインは照射前でも持続的に発現することが確認されたが、胸部照射の前後で発現に有意な変化は認められなかった。またwild typeでもSCIDマウスでも同様の発現であり、有意な差は認められなかった。従って、本研究の目的達成のためには胸部照射前に、炎症誘発物質の投与によるプライミングが必要と思われた。そこで胸部照射前にOK-432の気管内投与を行う方法を検討した。OK-432の気管内投与後、肺に急性炎症が生じ、各種サイトカインの発現亢進が認められた。現在、照射との併用での変化を検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)