Project/Area Number |
08670675
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Sendai University |
Principal Investigator |
無江 季次 仙台大学, 体育学部, 教授 (40004882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 和雄 東北大学, 薬学部, 教授 (20006357)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ラット好酸球 / ステロイド性抗炎症薬 / アポトーシス / 骨髄細胞 / ラット好中球 / major basic protein / interleukin 5 / dexamethasone |
Research Abstract |
[1]好酸球増多症モデルを活用して、骨髄細胞における好酸球の供給量に対してステロイド性抗炎症薬がどのような影響を与えるかを解析した。Dexamethasoneをラットに投与した後に感作を行い、2回目の感作から7日後の骨髄細胞の好酸性顆粒を持つ細胞の割合、major basic protein(MBP)の蛋白質量、及びそのmRNAレベルを測定した。感作ラットの骨髄細胞中の好酸性顆粒を持つ細胞の割合、MBPの蛋白質量及びそのmRNAレベルは、無感作ラットに比べて増加するが、この増加はdexamethasoneを投与しても抑制されなかったことから、感作時に投与したdexamethasoneは骨髄における好酸球の供給量に影響を与えないことが示唆された。 [2]好酸球増多症モデルを活用して、好酸球の生存や活性化に関係するサイトカインの1つであるinterleukin5(IL-5)の産生にステロイド性抗炎症薬がどうような影響を与えるかについて解析した。即ち、アスカリス抗原エキスで感作したラットの腹腔に抗原液を注入し、6時間後に採取した腹腔浸潤白血球中のIL-5 mRNAレベルをRT-PCR法によって解析した。また、抗原刺激3時間前にdexamethasoneを投与して、抗原刺激6時間後の腹腔浸潤白血球中のIL-5mRNAレベルがどのような影響を受けるかについても検討した。その結果、無感作ラットの腹腔に抗原液を注入しても6時間後の腹腔浸潤白血球中のIL-5 mRNAはほとんど検出されなかったが、感作ラットの腹腔浸潤白血球中には高いレベルのIL-5 mRNAが検出された。また、抗原刺激3時間前にdexamethasoneを投与すると抗原刺激6時間後の腹腔浸潤好酸球数及び浸潤白血球のIL-5 mRNAレベルは減少した。従って、浸潤白血球が産生するIL-5は好酸球浸潤に何らかの関与をしており、dexamethasoneが好酸球浸潤を抑制する理由の1つとしてIL-5の産生が抑制されるためであることが示唆された。 [3]ラット腹腔好酸球とラット腹腔好中球の生存期間に対するステロイド性抗炎症薬を検討した。ラット腹腔好酸球とラット腹腔好中球をそれぞれdexamethasone存在下で培養した結果、dexamethasone非存在下で培養した場合に比べてラット腹腔好酸球の生存期間は短縮し、ラット腹腔好中球の生存期間は延長した。また、dexamethasone存在下で培養したラット腹腔好酸球のゲノムDNAからはladder formationが検出されたことから、アポトーシスが誘発されていることが明らかになった。一方、ラット腹腔好中球をdexamethasone存在下で培養すると、アポトーシスの誘発が抑制されることが明らかになった。従って、dexamethasoneはラット腹腔好酸球とラット腹腔好中球のアポトーシスに対して異なる効果を与えることが明らかになった。
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