家族性筋萎縮性側索硬化症の病態における異常SOD1蛋白の役割に関する研究
Project/Area Number |
08670707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
中島 健二 鳥取大学, 医学部, 教授 (70144673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 栄二 鳥取大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (40237631)
河野 泰久 島根大学, 生物資源学部, 助教授 (30093587)
足立 芳樹 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (80243385)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 家族性筋萎縮性側索硬化症 / superoxide dismutase |
Research Abstract |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)はいまだ治療法がなく、早急な病態解明が待たれている。家族性筋萎縮性側索硬化症(FALS)においてCu/Zn superoxide dismutase(SOD1)の遺伝子異常が存在することが報告された。我々は本症の発症病態を明らかにする目的で、山陰のFALS家系において発見した2塩基欠失SOD1遺伝子によって作られる変異SOD1蛋白に関して、2種類の蛋白発現系を用いて解析を試みた。 site directed PCR mutagenesisにより変異SOD1をコードするcDNAを作製した。本遺伝子を大腸菌発現ベクターに組み込み、マルトース結合蛋白との融合蛋白発現系を構築した。また、SOD1遺伝子を哺乳動物細胞の発現ベクターに導入し、リン酸カルシウム法で一過性に発現させた。活性染色、Western blot、reverse transcritption-polymerase chain reaction-single strand conformational polymorphism(RT-PCR-SSCP)、蛋白安定牲について検討した。 大腸菌においては変異SOD1蛋白の発現を認めたが、SOD活性は認めなかった.正常SOD1に比して変異SOD1は低濃度のプロテナーゼKにより分解され、22℃環境下においても正常SOD1蛋白に比べて変異SOD1は免疫染色性を急速に消失した。 Cos1細胞において、正常SOD1蛋白の発現を認め、RT-PCR-SSCP解析により変異SOD1mRNAを確認したが、変異SOD1蛋白の存在は認められなかった。。 本研究で変異SOD1蛋白の不安定牲が示唆され、FALS患者生体内では変異SOD1蛋白はほとんど存在していないと考えられた。変異SOD1蛋白は容易に分解され、この分解産物により障害が生じて神経細胞死が生じている可能性が考えられた.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)