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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
麻酔開胸犬12頭の左前下行枝の閉塞を60秒間行い、再灌流後直ちに6頭にはglibenclamide(1mg/kg)を静注(G群)、他の6頭にはvehicle静注し(V群)、15分後に再び60秒間の冠閉塞を行った。冠閉塞時に左室前壁の計48カ所から単極誘導心電図を連続記録し、T波変動を解析した。T波はJ点から40,80,120msec後を計測した。これらをearly-T,mid-T,late-Tと名付け、冠閉塞前からの電位差をdeltaとして表現した。計48誘導のうち冠閉塞時にT波が最も増高した誘導一つを選び、以後の解析を行った。冠閉塞後T波は持続的に増高した。閉塞60秒後にはdelta late-Tは11.7【plus-minus】1.8mVであり、この値はdelta early-T(5.5【plus-minus】0.5mV,P<0.01)およびdelta mid-T(7.3【plus-minus】1.8mV,P<0.05)と比較して有意に大であった。V群においてvehicle投与前後のdelta eraly-T,delta mid-Tおよびdelta late-Tの変化は、いずれも有意ではなかった。一方、G群においてglibenclamide投与前後のdelta early-T,delta mid-Tおよびdelta late-Tの変化は、それぞれ5.3【plus-minus】2.1→3.2【plus-minus】1.1mV(P<0.05),8.0【plus-minus】3.4→3.2【plus-minus】1.2mV(P<0.01)および14.0【plus-minus】6.2→5.0【plus-minus】2.0mV(P<0.01)であり、いずれも有意に減少させた。本研究により冠閉塞後の60秒以内に生ずるもっとも著明な心電図変化はlate T、すなわちT波後半部の急速な増高であることが明らかとなった。このT波の増高はKATP阻害薬のglibenclamideの前投薬により抑制された。KATPの活性化が心筋虚血急性期のT波増高に関与していること、ならびに心筋虚血発症60秒以内にKATPの活
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