病的心における抗不整脈薬と血管選択性カルシウム拮抗薬の陰性変力作用の機序について
Project/Area Number |
08670765
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河本 修身 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00261967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 和昌 東京大学, 医学部・附属病院, 助手
松井 浩 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30282669)
高橋 利之 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40236302)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | カルシウム拮抗薬 / 血管選択性 / 虚血選択性 / Na-Ca交換機構 / 抗不整脈薬 |
Research Abstract |
病的心のモデルとしてモルモット単離心筋を脱分極させ方法をとり、心筋細胞収縮(video motion detector)、カルシウム電流(whole cell patch clamp),細胞内カルシウム濃度(indo-1)を同時に測定した。まず血管選択性dihydropyridine calcium channel blockerの心筋細胞に対する影響を検討した。felodipine(文献1),nisoldipine,amlodipine(文献3)を正常に分極した細胞に投与した場合には脱分極した細胞に投与した場合に較べて細胞収縮、カルシウム電流、細胞内カルシウム濃度のそれぞれについてのIC_<50>の濃度が100倍以上あり、一方脱分極した細胞におけるIC_<50>は報告されている血管平滑筋のそれとほぼ同じ値であり、これらのcalcium channel blockerの血管選択性はほぼ膜電位に依存していることが示された。それ故狭心症発作時などの虚血心筋に特異的に効く可能性があると同時に不全心ではfelodipine,amplodipineが心筋抑制作用を生ずる可能性がある。次に心筋細胞収縮の引き金となるcalcium induced calcium releaseへのI群抗不整脈薬lidocaineのNa currentとNa-Ca exchangeの関与について検討した(文献2)。nifedipineでL type calcium channelを遮断した条件下でも細胞収縮が惹起できるが、更にNa-Ca exchangerのinhibitory peptideを注入した場合にその残存する収縮を止めることを以前示した。細胞膜直下にとどまる急速なナトリウム濃度の上昇がNa-Ca exchangeを逆転させCaが細胞外より流入することが推定されているので、Na currentをblockするとされるlidocaineを用いて、そのEC-couplingに対する影響を検討したがその陰性変力作用はtetrodotoxinの際に認められる純粋なNa channel blockadeによるものではなく、L-type calcium channelを有意に抑制することもわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)