心筋ミオシン分子の構造改変による最適な強心効果の導入に関する研究
Project/Area Number |
08670767
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉浦 清了 東京大学, 医学部・付属病院, 助手 (10272551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百村 伸一 東京大学, 医学部・付属病院, 助手 (10190985)
青柳 照彦 東京大学, 医学部・付属病院, 助手 (10251240)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 心筋ミオシン / 収縮性 / インビトロ運動再構成系 |
Research Abstract |
心筋ミオシン分子に構造改変を導入することにより力発生能力を増大させるための基礎的情報を得るため、2種類のモデルにおいてミオシンの分子構造とモーター機能との関係を考察した。1)哺乳類心筋ミオシンの2つのアイソフォームV1とV3はATPase部位、アクチン結合部位、軽鎖結合部位などの機能部位を含む7カ所で構造が異なっている。この2つのミオシンをモデルとしてインビトロ運動再構成実験によって力発生能力を比較し構造と機能との関係を考察した。幼若ラット(V1)および甲状腺機能低下ラット(V3)心筋から抽出したミオシンをカバーグラスに固定しその上に蛍光ラベルしたアクチンフィラメントをATPを含む溶液に浮遊させて導入するとアクチンフィラメントは滑り運動を行った。さらにフィラメントの尾端にマイクロスフィアを付着させこれを顕微鏡の対物レンズを通して導入したレーザービームによりトラップした。フィラメントはマイクロスフィアを引っ張りトラップの中心から変位したのでこの位置から力を推定した。2つのミオシンは無負荷滑り速度では大きく異なるものの平均力発生能力ではほとんど差がないことが分かった。2)細胞性粘菌ミオシン発現系を用いヒト家族性肥大型心筋症に見られる変異ミオシンを作成し機能を測定した。この結果ミオシン頭部の内反応性の高いSH基に近い部位の変異、および軽鎖結合部位にある変異で力発生能力が低下することが明らかになった。特に後者ではATPase活性は保たれておりエネルギー変換において重要な部位であることを示唆する。これらの結果に基づきさらに積極的な分子構造改変を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)