特発性心筋症の病因と病態形成にかかわるgp130を介する情報伝達系の役割の解明
Project/Area Number |
08670790
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
瀧原 圭子 大阪大学, 医学部, 助手 (70252640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 久雄 大阪大学, 医学部, 助手 (30273684)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | サイトカイン / 心筋細胞 / 情報伝達 / 心筋肥大 / アポトーシス / 心筋保護 / カルディオトロピン-1 |
Research Abstract |
これまでに、家族性肥大型心筋症の原因遺伝子に関する研究をすすめ、心筋収縮に関与するいくつかの遺伝子異常を見い出した。しかしながら、心筋症の病態形成には遺伝子異常から心筋細胞の肥大、さらには崩壊・脱落をもたらす修飾因子の存在が示唆されている。 心筋肥大作用をもつ因子として、カテコールアミン、レニン/アンジオテンシン系等が知られているが、IL-6関連サイトカインの受容体複合体に共通に用いられているgp130も肥大シグナルを伝えることを、IL-6とIL-6受容体のダブルトランスジェニックマウス、あるいは培養心筋細胞を用い明らかにしてきた。さらに、心筋細胞においてgp130/JAK/STAT系という情報伝達系が存在し、活性化されることも明らかにした。MAPキナーゼを介するシグナルの亢進が心筋肥大をもたらすことはすでに知られているが、JAK-STAT系は肥大シグナルのみならずアポトーシス抑制遺伝子を誘導することも新たに見い出し、詳細な検討の結果、STAT1が直接bcl-x遺伝子の上流に存在するGASモチーフに結合し、転写活性を亢進することを明らかにした。IL-6関連サイトカインの一つであるcardiotrophin-1の心筋における発現を、マウスを用い検討したところ、胎生期および成獣期にきわめて豊富に発現し、LPSあるいはノルエピネフリン等の刺激によりその発現が増強されるという結果を得た。 心筋肥大に伴う心筋のリモデリングに、アポトーシスが関与しているとの報告もあり、これらのgp130を介するサイトカインがさまざまなストレス状況下において重要な役割を果たしている可能性が推察される。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)