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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
アンギオテンシンIIによるペースメーカー細胞のCa電流抑制 アンギオテンシンIIは0.1-10μMの濃度域で用量依存性にCa電流を減少させた.これに平行し,活動電位の自発興奮頻度を減少させ陰性変時作用を有することが示唆された.アルギオテンシンIIのCa電流抑制作用は細胞内を8Br cAMP, protein kinase A inhibitory peptide又はH89で潅流することにより消失し,細胞内cAMPの減少を介したものであることが判明した. エンドセリンとアセチルコリンによるCa電流抑制とアンギオテンシンII エンドセリン,アセチルコリンはCa電流を同様に抑制させた.アンギオテンシン潅流下でもエンドセリン,アセチルコリンは相加的に抑制し,逆にアンギオテンシンはそれらに相加的に働かなかった.これら3物質の作用はcGMP, KT5823, methylene blue, L-NMMA等の細胞内外潅流により影響されず,cGMP系の積極的な関与は認められなかった.アンギオテンシンIIとアセチルコリンの作用は百日咳毒素により消失した.エンドセリンは8Br cAMPを飽和させた細胞でもCa電流を抑制し(対照の40%),この成分は百日咳毒素によっては遮断されなかった. 結論 アンギオテンシン,アセチルコリン,エンドセリンはいづれも百日咳毒素感受性G蛋白を介し,cAMP合成を抑制することにより陰性変時作用を来す.cAMPの分解促進,protein kinase Gの活性化といったcGMP系の関与する経路の役割は小さいことが明かとなった.
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