ファーバー病の病態解明-遺伝子のクローニングとシグナル伝達異常の解明
Project/Area Number |
08670885
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
乾 幸治 大阪大学, 医学部, 助教授 (90175208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西垣 敏紀 大阪大学, 医学部, 助手 (20283749)
岡田 伸太郎 大阪大学, 医学部, 教授 (30028609)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | セラミダーゼ / ファーバー病 / TNF-α / lL-2 / lL-6 |
Research Abstract |
セラミダーゼ欠損症であるファーバー病の病態を解明するため、酸性セラミダーゼの精製と培養皮膚線維芽細胞を用いセラミド蓄積によるサイトカインの変化を検討した。 ファーバー病患児では著明な痩せ、関節部位などに皮下結節が認められる。患者血清での種々のサイトカインを検討したところ、TNF-α、lL-2は正常であったが、lL-6の高値、急性炎症性蛋白の高値が認められた。アイソトープラベルのスルファチド負荷によりファーバー病ではリソゾーム内だけでなく細胞膜にもセラミドが蓄積することが明らかとなった。この細胞膜へのスルファチド蓄積により、細胞内シグナルが変化するのではないかと考え、培養皮膚線維芽細胞にC2セラミド、スルファチドを7日間負荷し、経時的に培養液中の種々のサイトカインを測定した。lL-2、TNF-αは変化が認められなかったがlL-6の上昇が認められた。ファーバー病由来と他のリソゾーム病、正常皮膚線維芽細胞との比較では明らかな変化は認められなかった。さらに、転写調節因子であるNFπB量をゲルシフトアッセイにより検討したが有意な差は認められなかった。ファーバー病での皮下結節増加、やせの病態をlL-6の増加から明らかとすることは出来なかった。 酵素精製、クローニングに関しては、ヒトリンパ球を用い、現在各種の疎水性カラムを用い酵素精製を行っているが、アミノ酸分析にまで持っていける精製蛋白は得ていない。今後精製法の検討や、セラミドのアフィニティーカラムなどを作製する必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)