Research Abstract |
本研究では通常時にはもちろのこと,非常時でも通常時の操作とほとんど変わらずに放射線医療担当者が作業できるシステムの構築を目的とした。システムは通常む144856時,非常時双方に対応できるようにするため,情報の伝送方式を有線・無線の2伝送方式を適宜,切り替えられるようにする。すなわち,通常時には,現在,院内LAN(Local Area Nework)などが一般に用いられているため,本研究に於いてもイーサーネットを利用した既構築システムで医用画像ならびに必要な情報を医用画像に付加し,病院等施設内の医療情報の伝送システム(有線伝送方式)により伝送する。一方,非常時には,通常時と同じ操作法にするが,衛星を用いた無線回線を利用した伝送方式に自動的に切り替わるようにシステム(無線伝送方式)を構成する。これらの医用情報の伝送時のセキュリティは読影所見の有無で行う。また,一般に画像は発生場所から読影診断所見作成場所へ伝送され,読影診断所見を付加され,依頼診療科へ再伝送される伝送経路を取る。情報は伝送の都度,付加される。したがって構築システムでは画像のみならず,あらゆる情報を連結し,ファイル公式で伝送できるようにした。 これらの結果,伝送時間はカルテ情報や検査情報も画像と一緒にファイリングした読影診断所見を1つのファイルとし,その容量が1MBの場合,有線方式では5秒,無線LAN方式では13秒,ARA方式では625秒であった。有線方式,LAN方式ではファイル容量と伝送時間との間に比例関係が見られた。また,伝送距離依存性は,無線LAN方式では若干見られたが,他の2方式では見られなかった。今後本システムの運用上,セキュリティ問題などを解決しなければならないが,通常時も非常時も操作性を変えることなく情報の伝送が可能となり,1患者の全情報が鎖状に構成されているために情報の分散の全くない状態で,全情報が伝送できた。
|