ポジトロン断層法による脳と癌のシグマ受容体画像化のための放射性薬剤の開発
Project/Area Number |
08671065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
石渡 喜一 (財)東京都老人総合研究所, ポジトロン医学研究部門, 主任研究員 (50143037)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | シグマ受容体 / ポジトロン断層法 / 脳 / 癌 / NE-100 / C-11 |
Research Abstract |
ポジトロン断層法(PET)により脳や癌にその存在が知られているシグマ受容体をマッピングするPETトレーサの開発を目的として、以下の成果を得た。 標識すべきターゲット化合物として、インビトロの結合実験でシグマ1受容体に高い親和性を有するN,N-dipropy1-2-[4-methoxy-3-(2-phenylethoxy)phenyl]ethylamine(NE-100)を選択した。昨年[^<11>C]C_3H_7Iを標識前駆体としてN位を標識した[N-propyl-^<11>C]NE-100に対し、本年は[^<11>C]CH_3Iを標識前駆体としてO位を標識した[O-methyl-^<11>C]NE-100を合成した。 マウスにおける[O-methyl-^<11>C]NE-100脳内の局所分布(組織摘出法による)は、報告されているシグマ受容体と比較的よく一致した。キャリアーや他のシグマアンタゴニスト負荷による受容体ブロッキング実験により特異的結合が示唆されたが、非特異的結合の割合は大きかった。同一化合物の標識位置を変えることにより[N-propyl-^<11>C]NE-100はで明らかでなかったシグマ1受容体への親和性が現れてきたと考えられた。この結果に基づき[O-methyl-^<11>C]NE-100を用いてネコ脳のシグマ1受容体のPETによる画像化を検討したところ、リガンドの脳移行性はよく明瞭な脳の画像が得られた。しかし、キャリアーや他のシグマアンタゴニスト負荷により集積の抑制はおこらず、むしろ集積が亢進することが明らかになり、[O-methyl-^<11>C]NE-100はシグマ1受容体のPETリガンドとしては不適当と判断された。抹消系における[O-methyl-^<11>C]NE-100の分解は速く、これがその一因となっている可能性もある。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)