リン酸化IRS-1結合蛋白の発現クローニングによるインスリン情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
08671136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅野 知一郎 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70242063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 健英 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
船木 真理 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
片桐 秀樹 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
佃 克則 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | インスリン / IRS-1 / PI3-キナーゼ / 14-3-3蛋白 / 発現クローニング |
Research Abstract |
インスリン受容体からのシグナル伝達において、リン酸化したIRS-1にさまざまな蛋白が結合する過程は、シグナルの増幅・多様化に重要と考えられている。われわれはリン酸化IRS-1をプローブに用いて発現cDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、IRS-1に結合する新たな蛋白の同定を行ってきた。 まず、この方法によって、2つの85kDa蛋白、2つの55kDa蛋白、1つの50kDa蛋白の合計5種類のPI-3キナーゼ調節サブユニットをコードするcDNAがクローニングされた。興味深いことに55kDa蛋白の一つと50kDa蛋白はp85αの二つのSH2ドメインを有しており、p85α遺伝子よりalternative splicingによって生じたものであった。これらはインスリンによるPI-3キナーゼの活性化の程度に大きな違いが存在することが明らかとなった。また、糖尿病モデル動物においてアイソフォームごとに発現量の変化が異なり、インスリン抵抗性の機序として重要であることが示唆された。 さらにIRS-1結合蛋白として14-3-3proteinがクローニングされた。14-3-3蛋白はそのC端部分で、IRS-1,2のインスリン受容体との結合する部位であるPTB(phosphotyrosine binding)ドメイン内のセリンリン酸化モチーフに結合することが明らかとなった。これによって、インスリン受容体はIRS-1,2との結合に障害が生じチロシンリン酸化が低下する。この機構はインスリンの感受性を調節するのに重要な役割を担っている可能性があると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)