スルホニル尿素受容体の機能およびインスリン非依存型糖尿病における役割の解析
Project/Area Number |
08671164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
谷澤 幸生 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (00217142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野見山 淳 山口大学, 医学部・附属病院, 医員
岡 芳知 山口大学, 医学部, 教授 (70175256)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | インスリン非依存型糖尿病 / インスリン分泌 / ATP感受性Kチャンネル / スルホニル尿素受容体 |
Research Abstract |
膵β細胞型スルフォニル尿素受容体(SUR1)は内向き整流型カリウムチャネルであるBIR(Kir6.2)との複合体によりATP依存性カリウムチャネル(K_<ATP>)を構成する。Familial persistent hyperinsulinemic hypoglycemia of infancy(PHHI)がSUR1やBIR遺伝子の変異で起こることが示され、また最近白人でSUR遺伝子の多型性マーカーとNIDDMの関連が報告された。我々は日本人NIDDM患者100名についてヒトSUR遺伝子のSSCP解析を行い、さらに変異SUR1の機能を発現実験により検討することにより、K_<ATP>の機能異常がNIDDMに見られるインスリン分泌不全に関与する可能性を検討した。 39個のエクソンより成るヒトSUR1遺伝子の全エクソンをSSCP法およびダイレクトシークエンス法により解析し,5種類のミスセンス変異、9種類のサイレント変異を同定した。NBF-2に認められたSer→Ala変異の対立遺伝子頻度はNIDDM患者とコントロール群とで差が認められなかった。4種類の稀なミスセンス変異のうち3種類のミスセンス変異については患者の家系で糖尿病との明らかなcosegregationは見られなかった。変異SUR1の機能を解析するため、マウスSUR1cDNAにPCR法を用いて変異を導入し、HEK293T細胞及びCOS7細胞でマウスBIRと(変異)SURを共発現させてK_<ATP>を再構成した。パッチクランプ法や^<86>Rb+流出の計測による検討ではNBF-1に存在する2種類の変異については,ATP感受性,glibenclamide及びdiazoxideに対する応答性に正常と差が認められなかった。 SUR1遺伝子の構造部分の有意な変異は日本人NIDDM患者では稀であり、NIDDMの主要な発症因子となる可能性は少ないと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)