Project/Area Number |
08671260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
大屋敷 一馬 東京医科大学, 医学部, 講師 (20201387)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 白血病 / 転写因子 |
Research Abstract |
造血系細胞の分化の内在的方向性を決定付けている転写因子群の発現を検討することは幹細胞レベルでの腫瘍化である白血病の特性を知る重要な手がかりになる。我々は、転写因子群であるGATA familyおよびEVI1の発現様式により白血病細胞の特性を明らかにすると共に、その臨床的意義を明らかにした。すなわち、急性骨髄性白血病をGATA-1(+)SCL(+)、GATA-1(+)SCL(-)、およびGATA-1(-)GATA-2(+)の3群に分類することが可能であることを見い出し、その分類による急性白血病患者での予後や臨床的特徴、およびEVI1発現との関係を明らかにした。また3q26部位に位置するEVI1の発現は一般的には、その部位にみられる白血病に特異的な染色体転座と密接に関係していることが知られているが、骨髄異形成症候群においては染色体転座とは無関係な発現を認めることを報告した。このことは、EVI1発現がみられる造血器腫瘍は、3q26転座を介した発現増強により発癌と結び付いているものと、3q26転座とは無関係に造血細胞の分化障害と関係しているものとに分類できることを見い出した。さらに我々の樹立した白血病細胞株TS9;22より新たな遺伝子PAXの単離に成功した。PAXは12番染色体に位置し、白血病細胞株ではその細胞系列とは無関係な発現を認めたことより、造血系における重要な遺伝子と考えられる。また、患者由来の白血病細胞でもひろく発現がみられることより、造血細胞の増殖と密接に関係していることが推測された。
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