癌治療を目的としたCIP1/WAF1遺伝子導入による癌細胞増殖の制御
Project/Area Number |
08671412
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小林 進 千葉大学, 医学部, 講師 (50234828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯野 可一 千葉大学, 医学部, 教授 (70009489)
今関 英男 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (60272308)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | CIP1 / WAF1 / 遺伝子導入 / 大腸癌 / 癌治療 |
Research Abstract |
1.CIP1/WAF1は、p53遺伝子によって発現誘導されるCDK Inhibitorとしてクローニングされたが、われわれは16例の大腸癌切除標本による検討において、すべての症例において非癌部に比較し癌部でのCIP1/WAF1のmRNA発現はNorthern Blot Hybridizationによる検討により低下していることを見い出している。さらに、p53遺伝子変異との関連をみるためにp53遺伝子点突然変異の他にLOHとの関連についても検討したが、p53遺伝子点突然変検出例で発現低下がより高度となる傾向が見られるもののLOHとの関連は見い出し得なかった。また、肝細胞癌10例、食道癌11例においてもCIP1/WAF1のmRNA発現の検討を行ったが、肝細胞癌9例(90.0%)、食道癌6例(54.5%)で低下がみられ、肝細胞癌では大腸癌同様CIP1/WAF1はmRNAレベルで抑制されており、このことが腫瘍増殖能に関わっていることが示唆された。 2.大腸癌培養細胞系に対し、CIP1/WAF1は遺伝子導入を目的に、Adenovirus発現ベクターの作製を試みている。まず、LacZ発現ベクターを癌細胞にMOI=30の条件で1時間の感染を行ったが、100%の細胞でLacZの発現が見られた。現在、cDNA発現Adenovirus Vector(東大、斎藤泉博士より供与)にCIP1/WAF1cDNAの組み込みを行っており、さらに親ウイルスと相同組み換えを行い、CIP1/WAF1発現Adenovirusを完成させる予定である。大腸癌培養細胞系に対し、このCIP1/WAF1発現Adenovirus Vectorをトランスフェクトし、それらのmRNA発現を検出し、それらに癌細胞増殖抑制効果があるか否かにつき検討し、さらにヌードマウス皮下腫瘍株に対しても、CIP1/WAF1発現Adenovirus Vectorを注入し、その腫瘍縮小効果について検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)