ハムスター膵癌同種膵内移植モデルによる肝転移の生物学的特性の検討および治療応用
Project/Area Number |
08671490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
内田 英二 日本医科大学, 医学部, 講師 (70176684)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 膵癌細胞株 / 肝転移 / ハムスター |
Research Abstract |
1)PGHAM-1細胞とPGHAM-2細胞のin vitroでの比較では、位相差顕微鏡による形態比較では、両者とも敷石状に増殖し、特に差異は認められなかった。細胞倍加時間、BrdU Labeling IndexはPGHAM-1細胞ではそれぞれ12.3時間、27.6±7.44、PGHAM-2細胞では、13.2時間、27.5±5.38であり、有意の差はなく、ハムスター膵癌で増殖と関連があるA型血液型物質の発現でも明らかな差は認められなかった。しかし、Transwell double Chamberを用いたRandom motilityの検討では、肝転移株PGHAM-1細胞では、7.78±2.85と低転移株PGHAM-2細胞1.40±1.13に比し、有意に高値を示し、またMatrigelをコーティングしたプレートを用いたInvasion assayでも、Matrigel 100ug/mlでPGHAM-1細胞はPGHAM-2細胞に比し、有意に強い浸潤能を示した。また、PCR法を用いた検討ではK-ras癌遺伝子の点突然変異が認められた。 2)膵内移植実験において、PGHAM-1、PGHAM-2細胞5×10^6個を雌性ハムスターの膵脾葉に移植後21日目に屠殺剖検すると、PGHAM-1細胞は29匹中22匹(75.9%)に肝転移が認められたが、PGHAM-2細胞では全く肝転移が発生しなかった。PGHAM-1細胞の膵内移植腫瘍および肝転移に対する治療実験では、血管新生阻害剤(TNP-470)投与群は、腫瘍最大径が8.20±2.43mmでコントロール群の12.8±2.67mmに比して有意に小さく、肝転移も13.3%と有意に抑制した。また、原発腫瘍切除の肝転移発生に及ぼす効果の検討は、膵内移植後10日に発生した原発膵腫瘍を切除すると移植後21日の剖検時には全く肝転移を生じなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)