肝不全治療をめざした新しい肝細胞分化増殖因子の探索
Project/Area Number |
08671503
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
絵野沢 伸 国立小児病院, 小児医療研究センター・実験外科生体工学部, 研究員 (40232962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 盛一 国立小児病院, 小児医療研究センター・実験外科生体工学部, 部長 (00111386)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 肝不全 / 肝上皮幹細胞 / 分化増殖因子 / 胎児 / 薬物代謝活性 / 7-エトキシクマリン |
Research Abstract |
本研究では、今までに肝再生因子の検索の対象となったことのない、胎児組織を中心に、また、検索の指標を単に放射性チミジン取込みといった細胞増殖ではなく、新しい観点から肝再生因子を探究し、新規な肝不全治療法を創生することを目的としている。本研究では、増殖因子の検出法として従来行われてきた、培養肝実質細胞の放射性チミジンの取込みではなく、肝の代表的分化機能である、薬物代謝能(7-エトキシクマリン脱エチル化活性)を用いた。まず、その検出法の簡便化のためにC18逆相カラムHPLCによる薬物代謝活性迅速定量法を確立し、少量(0.5〜1ml)の培養上清から直接に、しかも従来と同レベル(10nmol/1)の検出限界を有する検出法を確立した。一方、胎児組織の50%ホモジネートは37℃でゲル化することがわかり、肝細胞をゲル内培養することができた。この条件下の初代培養で、薬物代謝活性は、今のところ、EHSジェル(商品名マトリジェル)内培養の約半分の期間、維持されることがわかった。すなわち、EHSジェルの場合、弱いながら約30日にわたり薬物代謝活性が検出されるが、上記胎児組織ジェル内培養では10〜15日間に渡り、活性が検出できた。従来のコラーゲンコートディッシュ培養では活性維持が3日程度であることを考えると、この新規培養法において肝細胞の分化機能維持に有利な条件があると期待される。現在、胎児の週齢を変化させて、維持のできる最適条件を検討している。一方、肝上皮幹細胞の取得のために、コリン欠乏食で飼育したラット肝より吉里の方法に従い、小型肝細胞の取得を試みた。長期生存可能な細胞コロニーが観察され、現在、その細胞生物学的性状について検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)