Project/Area Number |
08671509
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大泉 弘幸 山形大学, 医学部, 助手 (40250930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由岐 義広 山形大学, 医学部, 助手 (80241694)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 気管移植 / 冷凍保存 / 同種移植 |
Research Abstract |
雑種成犬の気管を採取、軟骨論を剥離除去した気管粘膜移植片とし、5%HEPES bufferを含んだTC-199を保存液として4℃で保存後、この保存液に10%DMSOを加えた液内で凍結した。凍結はプログラミングフリーザ-を用い、-4.2℃までは-1.0℃/minで、植氷後-40℃までは-2.0℃/minで、その後は-30℃/minで-80℃まで凍結し、液体窒素タンク内で30〜40日間以上保存した。胸腔内気管を9軟骨輪切除し、40℃の恒温漕で急速解凍した移植片を用い、切除部位を管状に吻合置換した。外層には人工気管輪(Hydroxyapatite製)をはめ込み、有茎大網片で被覆した。 当初、以上の移植実験を4頭に行ったが、術後14日目以後に狭窄が観察され、27および36日目に各1頭が呼吸不全死した。他の2頭の狭窄は中等度であった。病理学的に拒絶反応の関与が示唆された。気管移植でも、凍結による抗原性の低下によって、免疫抑制剤なしでも生着できる点が本研究の前提でありこれを再検証する必要を感じ、対照として通常の同種移植(軟骨非剥離)群を新たに設定した。 【結果】軟骨非剥離群は、術後に高度の狭窄をきたし平均25日目に死亡した(n=5)。これは両側吻合部から認められ、狭窄の原因が血行不全だけではなく、拒絶反応にもあることを示唆した。気管粘膜移植(軟骨剥離)群(n=8)は、中等度の狭窄を合併したが60日の長期生存1例がある。しかしこの群も移植片の高度狭窄による死亡3例(平均32日目)があり、他の4例も種々の程度の狭窄を示した。成績としては当初の予測よりは不良と言わざるを得ないが、軟骨非剥離群より良好であることも事実である。他家の報告では、通常の同種凍結保存移植で良好な結果も見られ、凍結のプログラムや保存液による影響も考えられ、今後の検討を要する。
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