Project/Area Number |
08671634
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊谷 純 東北大学, 歯学部・附属病院, 教授 (30183312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川又 朋麿 東北大学, 歯学部・附属病院, 医員
佐野 博高 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90261627)
沢井 高志 (澤井 高志) 岩手歯科大学, 医学部, 教授 (00125577)
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Project Period (FY) |
1996 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 腱板断裂 / 治癒能力 / I型コラーゲン / IV型コラーゲン / 逆転写PCR法 / ヒト / 家兎 / コラーゲン / PCR / in situ hybridization / 修復能力 |
Research Abstract |
1)臨床的研究:10名の腱板断裂の患者から手術時に得られた断裂腱板の凍結切片からコラーゲンtype I, type IIIのm-RNAを抽出し、RT-PCR法によって増幅、得られたDNA量を測定した。これを断裂アキレス健断端のDNA量と比較した。その結果、断裂腱板から得られたtype I, IIIのmRNAは、断裂アキレス腱に比較して極めて少なかった。一方大断裂と小断裂殿間には、mRNAに有為の差はなかった。これ等データから、コラーゲンの新たな生成はあるものの、腱板断裂では治癒傾向が乏しいことが明らかになった。 2)実験的研究:成熟白色家うさぎ7羽の棘上筋腱に腱板の欠損を作成し、4日から12週で経時的に組織像を観察した。術後4日では断端の反応は僅かで、1週になると内外側端とも増殖した細胞と、繊維組織により覆われていた。コラーゲンtype III染色では、既存の腱繊維の辺縁部、それに直行する新しい繊維に染色性があり、I型染色では、既存の腱繊維が陽性に染まるが、新たな断端の繊維の染色性は部分的に陽性となった。2週では増殖した細胞群により、断端が覆われており、これはとくに滑液包側で厚みを増していた。断端の橋渡しをする組織がさまざまな程度に見られ、ここにIII型が陽性に染色された。4週になると繊維性の連続となり、III型は依然として存在するが、I型も滑液包側から関節側まで広範に染色されらようになった。8週では完全に連続した繊維は規則性を取り戻し、太いコラーゲンの形成がみられる一方で、脂肪を混じるようになった。この時期でもIII型は依然として腱内に染色された。これらのデータから、家兎の断裂腱板には治癒能力があり、初期に滑液包および関節面から腱の断端に細胞が侵入することが明らかになった。 上記臨末的および実験的研究の結果の違いは、ヒトに腱板断裂が変性に起因していることが主たる原因と考えられる。
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