脊柱靱帯骨化症の発生に関与する骨増殖因子の解明と臨床応用のための基礎的研究
Project/Area Number |
08671638
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Orthopaedic surgery
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
後藤 澄雄 千葉大学, 医学部, 講師 (10143273)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田川 雅敏 千葉大学, 医学部, 講師 (20171572)
山崎 正志 千葉大学, 医学部, 助手 (50281712)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 脊柱靱帯骨化症 / 培養脊柱靱帯細胞 / TGFβ1 / BMP-2 / IGF-I / bFGF / オステロネクチン / ファイブロネクチン |
Research Abstract |
脊柱靱帯骨化症の成因を解明する目的で、1)組織学的検討として、後縦靱帯組織におけるTGFβ、bFGF、bFGF受容体、IGF-Iについてその発現を検討し、2)細胞生物学的検討として、骨化症由来脊柱靱帯細胞に対するBMP-2、bFGFの作用をその相互作用も含めて解析した。免疫組織染色法によりTGFβ、IGF-I、bFGF、bFGF受容体は、靱帯骨化移行部および骨化部からやや離れた靱帯組織内にも広い範囲で強い染色性が認められ、靱帯骨化におけるこれら細胞成長因子の関与を強く示唆する結果を得た。培養脊柱靱帯細胞を用いた検討から、bFGFが骨化症由来細胞の増殖能を著明に亢進させること、また、BMP-2は骨化症由来脊柱靱帯細胞の骨形成系細胞への分化を促進するが、この作用をIGF-Iは相乗的に促進し、bFGFは抑制することが明らかとなった。このことから、靱帯細胞の分化過程では多くの細胞成長因子が相互に作用していると考えられた。さらに、TGFβ1は骨化症由来脊柱靱帯細胞の増殖能や基質合成能を亢進させるが、TGFβ1が培養靱帯細胞から産生されるbFGFやオステオネクチン、ファイブロネクチンなど非コラーゲン蛋白の量を増大させるという結果を得ており、TGFβ1が他の因子の産生量を調節しつつ、靱帯細胞の増殖や骨化に特異的な蛋白の合成を制御している可能性がある。現在、靱帯組織における成長因子とその受容体、オステオネクチン、ファイブロネクチンなど非コラーゲン蛋白の発現を免疫染色法とin situ hybridization法により検討中である。in vitroでは、靱帯細胞に対する各成長因子の相互作用をより詳細に検討しており、さらに相互作用がみられるときの、骨化症由来細胞での成長因子やその受容体の発現をNorthern Blot法により解析する予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)