ハロタン還元代謝中のシトクロムP450失活に関する研究
Project/Area Number |
08671742
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤井 宏融 広島大学, 医学部, 講師 (60034021)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ハロタン / 四塩化炭素 / シトクロムP450 / ハロアルカン / 脱ハロゲン化反応 / 肝ミクロソーム / 還元反応 / イソフルラン |
Research Abstract |
ハロアルカン還元的脱ハロゲン化反応によるシトクロム450の崩壊機構を明らかにする目的でハロセンおよび四塩化炭素の還元的脱ハロゲン化反応におよぼすイソフルランの影響について検討した.測定は反応代謝物,シトクロムP450濃度,シトクロムP450還元速度についておこなった. 材料は酵素標品としてハートレイ系雄性モルモット肝ミクロソーム,電子供与体としてNADPH,反応基質としてハロタンまたは四塩化炭素,反応の修飾剤としてイソフルランをもちいた.得られた結果を以下に示した. 1.ハロセンまたは四塩化炭素の還元的脱ハロゲン化はイソフルランによって亢進した. 2.ハロセンまたは四塩化炭素の還元的脱ハロゲン化反応におけるシトクロムP450濃度は反応終了時に減少した.この減少はイソフルランの存在により押さえられた. 3.還元反応の代謝産物,ハロアルカンの酸化反応が生じていないことが確認された. 4.イソフルランの存在することによりNADPHから電子伝達系への電子の流れが促進した. 5.還元反応生成物によるシトクロムP450の崩壊が生じていないことが確認された. ハロアルカン還元的脱ハロゲン化反応によってシトクロム450の崩壊がおこることが報告されている.この崩壊はハロアルカン還元的脱ハロゲン化反応の結果生じる脂質過酸化によるものなのか,反応中間体による直接作用なのか二つの説がある.本研究でイソフルランによって還元反応が更新しているのにも関わらずシトクロムP450の崩壊が防止されることが示された.この結果はハロアルカン還元的脱ハロゲン化反応によって生じるシトクロム450の崩壊は反応中間体の直接作用であることを強く示唆する.
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Report
(1 results)
Research Products
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