PCR法を用いた卵管特異糖蛋白質のゲノムクローニングとその発現機構の解明
Project/Area Number |
08671862
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
荒木 慶彦 山形大学, 医学部, 講師 (70250933)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 卵管 / 糖タンパク質 / ゲノムクローニング / PCR / マウス / ERE |
Research Abstract |
近年、ヒトを含めた種々の哺乳動物で卵管に特異的に発現し、配偶子を修飾する活性を持つ糖蛋白質が報告されているが、その生殖生理学的な活性は未だ多くの点が不明である。我々は1980年代より、生殖生物学では優れた実験動物であるゴールデンハムスターの卵管特異糖蛋白質を発見し、この物質の生化学的性状・生殖生物学的性状を明らかにしてきたが、最近この分子及びマウスにおけるhomologueのcDNAのクローニングに成功した。本研究では、我々により明らかにされたマウス卵管特異糖蛋白質(MOGP)cDNAの塩基配列を利用し、卵管特異糖蛋白質ノックアウトマウスの作製、及び同分子の生体内に於ける発現機構を理解するために不可欠な、同分子をコードするゲノムDNAの構造解析を主としてPCR法を用いて試み、現在まで以下の結果を得た。1)MOGP遺伝子は全長約13.4kbp、その転写開始地点は開始コドンより、-18、-14塩基上流にある2箇所のアデニンであった。2)同遺伝子は11個のエクソンと、10個のイントロンより構成されており、そのエクソン/イントロン接合部位は全てGT/AG ruleに合致していた。3)各エクソンの長さは30(エクソン2)〜1355(エクソン11)bpであり、イントロン サイズは0.1〜3.5kbであった。3)MOGP種特異的な部位と考えられているアミノ酸C末端側はエクソン11に一括して存在していた。4)MOGP遺伝子5′上流域には典型的なTATA boxが存在していなかったが、5′上流域にhalf palindromic estrogen responsive element (ERE)が8箇所、またimperfect EREが1箇所存在していた。以上の結果は現在我々が作製を試みている卵管特異的糖蛋白質ノックアウトマウスを用いた同物質の生殖生理学的活性の解明のための重要な基礎データであり国際的にも注目されている研究結果である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)