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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
ラット下顎第1臼歯歯胚(生後0日)を用い,4%paraformaldehyde溶液で固定後,In situ hybridizationによるBMP geneの発現パターンを確認するため,cDNA(北海道大学上野直人教授より供与)から調整したジゴキシゲニン標識BMP-2,4 mPNA probeを含むhybridization液を用いて50℃で16時間ハイブリダイズした。ハイブリダイズ終了後,Dig nucleic acid detection kitを用いて光顕で観察した。 その結果,間葉組織におけるBMP-2の発現パターンは,成熟した象牙芽細胞に強くシグナルが認められ歯乳頭組織にもシグナル認められた。一方,BMP-4の発現パターンは,前象牙芽細胞に強くシグナル認められ,機能分化した成熟象牙芽細胞においてシグナルの減弱が認められた。上皮におけるBMP-2の発現は,機能分化したエナメル芽細胞のみに認められたものの,BMP-4は内エナメル上皮細胞全体に認められた。以上より,BMP分子は歯胚発生における歯原性上皮と間葉組織の相互作用を媒介するシグナルタンパク質であることが示唆された。 さらに,マウス下顎第1臼歯歯胚(胎生17日)から歯乳頭組織(前象牙芽細胞までの分化段階)のみを分離して,ウシ骨由来のBMP-2を含む部分精製物とともに6日間培養した結果,前象牙芽細胞の機能細胞への形態分化と象牙前質様基質の産生が認められ,BMP-2は象牙芽細胞の最終分化を修飾する重要な形態形成因子であることが示唆された。
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