Project/Area Number |
08672167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
岡野 友宏 昭和大学, 歯学部, 教授 (20124688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蜂須 玲子 昭和大学, 歯学部, 助手 (10164857)
木村 幸紀 昭和大学, 歯学部, 講師 (20225072)
関 健次 昭和大学, 歯学部, 講師 (00245820)
原田 康雄 昭和大学, 歯学部, 助教授 (30119250)
山口 朗 昭和大学, 歯学部, 助教授 (00142430)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 放射線影響 / 骨芽細胞 / アルカリフォスファターゼ / 細胞の分化 |
Research Abstract |
骨形成におよぼす放射線の影響を調べるために、骨芽細胞の分化がin vitro で進行する培養系で実験を行った。培養骨芽細胞に放射線を照射すると、細胞の分化が抑制される例と促進される例が観察されている。従って、放射線の効果は、細胞のsubpopulationおよび細胞の分化の程度により異る可能性があり、その点に関してさらに検討を行った。骨芽細胞様細胞は培養開始後3、6、9日目にエックス線を一回照射し、12日間培養した。細胞の分化の程度はアルカリフォスファターゼ(ALP)活性により評価した。結果としては、(1)ROB細胞(ラット頭蓋冠から分離培養した骨芽細胞様細胞)では、培養3日目に2〜4Gy照射すると、細胞の分化が抑制された。一方、培養9日目に4〜16Gy照射すると、その後の骨様結節の石灰化は抑制されなかった。(2)ROB-CR26細胞およびROB-C20細胞(ROB細胞から樹立された細胞株)では4Gy照射により細胞の分化が抑制された。(3)MC3T3-E1細胞(マウス頭蓋冠に由来する細胞株)では、4〜8Gy照射後に分化の促進がみられた。(4)以上の細胞において、細胞の分化が進むと放射線の効果が減少する傾向がみられた。 放射線により分化が促進するMC3T3-E1細胞と、抑制されるROB-C20細胞は、共に分化の段階が前骨芽細胞に相当する。従って、放射線に対する反応性の違いは分化段階の違いではなく、個々の細胞株の形質の違いを反映すると考えられた。ROB細胞およびROB-C26細胞でも、放射線による分化の抑制が観察されたことから、放射線の作用は、一般的には骨芽細胞の分化を抑制すると考えられた。この作用は、細胞の分化が進むにつれて減少した。一方、分化が進んだ細胞では、石灰化の作用が放射線により阻害されなかった。以上のことから、骨芽細胞への放射線の効果は細胞の分化の段階により異なるが、さらに個々の細胞によっても異なることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)