Project/Area Number |
08672186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
島内 英俊 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70187425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠本 豊 大阪大学, 歯学部, 助手 (40252689)
三木 靖夫 大阪大学, 歯学部, 助教授 (80165993)
岡田 宏 大阪大学, 歯学部, 教授 (40038865)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | Porphyromonas gingivalis / lipopolysaccharide (LPS) / LPS低応答性 / B細胞 / LPSレセプター / シグナル伝達 |
Research Abstract |
有力な歯周病原性細菌の一つであるPorphyromonas gingivalis由来のリポ多糖(LPS)は、その構造ならびに生物学的活性において古典的な腸内細菌由来LPSと比べて大きく異なることが知られている。その特徴的な生物活性の一つとして、遺伝的にLPS低応答性であるC3H/HeJマウス脾細胞を活性化、増殖させることが従来より報告されているが、同LPSによるC3H/HeJ細胞活性化の機構はいまだ明らかにはされていない。そこで本研究ではC3H/HeJ脾細胞からB細胞を純化することにより、同LPSのB細胞への結合からシグナル伝達へと至る細胞活性化機構について解明しようとした。本研究の結果、P.gingivalis LPSはLPS低応答性C3H/HeJマウスのB細胞に対して、LPS応答性C3H/HeN B細胞と同様にマイトジェン活性ならびにIL-6産生誘導活性を発揮することを明らかにした。また、protein kinase阻害剤を用いた結果から、P.gingivalis LPSによるC3H/HeNおよびC3H/HeJ B細胞からのIL-6産生の誘導には、E.coli LPS刺激C3H/HeN B細胞と同様にtyrosine kinase、protein kinase Cならびにcyclic AMP/GMP-dependent protein kinaseの経路を介してるものと考えられる。さらに、P.gingivalis LSP刺激後にC3H/HeNおよびC3H/HeJ B細胞においてチロシン、セリン/スレオニンのリン酸化蛋白がみられ、E.coli LPSによるB細胞の活性化と同様にtyrosine kinaseおよびserine/threonine kinaseの活性化が関与していることが示唆された。したがって、P.gingivalis LPS刺激によるC3H/HeJ B細胞活性化経路はE.coliのそれと同一の経路を介すると考えられる。また、C3H/HeNのみならずC3H/HeJ B細胞においても、P.gingivalis LPSならびにE.coli LPSと結合する73-kDa蛋白が認められた。これらの結果は、P.gingivalis LPSとE.coli LPSとの差異が73kDa蛋白質への結合からシグナル伝達に至る過程において存在することを示すものであり、P.gingivalis LPSのC3H/HeJ B細胞の活性化には、その活性中心であるlipid Aを含めてE.coli LPSとは異なるLPS構造が深く関わっているものと考えられる。
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