BMP(骨形成因子)を応用した新生骨誘導能を有する歯根インプラントの開発
Project/Area Number |
08672270
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
河合 達志 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学, 講師 (60167351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 初彦 愛知学院大学, 歯学部・口腔病理学, 助教授 (30175591)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 歯根インプラント / 骨形成因子 / BMP / 生体材料 / 機能性材料 / 移植 / 骨誘導 |
Research Abstract |
BMP2遺伝子を挿入した昆虫細胞感染性を有するバキュロウイルスを用いて、 recombinant BMPの作成を行なった。すなわち、このウイルスをSf-9昆虫細胞に感染し、BMP蛋白質の合成を試みた。昆虫に感染するバキュロウイルスはポリヒドリンと呼称される核封入体蛋白質を大量に作るため、この遺伝子のプロモータを利用して合成を行なった。感染1週間後に培養上清を回収し細胞体残さ除去のため遠心分離を行なった後蒸留水に対して透析を行なった。凍結乾燥を行なった後、10mgを♯5ゼラチンカプセルに封入し、マウスに移植しBMP活性を調べた。その結果天然BMPに対して活性度は1/10程度であったが新生骨が誘導された。このBMPは水溶性であり、キャリアーとの結合は天然抽出のBMPを水溶性化した場合と同様であることが判明した。従って、キャリアーの選択はまず、天然水溶性BMPを用いてスクリーニングし、インプラント体への結合も天然水溶性BMPを用いてスクリーニングした。この結果キャリアーにはゼラチン、スターチが有効であることが判明した。そこで、2種キャリアーを用いて陽極酸化した純チタン棒表面にBMPを吸着させ試験試料を作成した。陽極酸化は240Vにて電解溶液中で処理を行ない、多孔質表面を形成した。移植3週間後の骨形成量を定量した結果コントロールと有意の差をもって多くの新生骨が誘導されていることが判明した。また、2種キャリアーの間には差異が認められなかった。以上の結果を総合すると、チタン表面の多孔質処理はBMPの保持上きわめて有効であり、また金属イオンを抑制することからも不可欠であることが示唆された。また、多孔質表面にBMPを吸着させるには低粘度の天然高分子キャリアーの使用が効果的であることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)