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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
実験材料とて300-500μmに整粒・乾燥滅菌した燐酸オクタカルシウム(OCP)を用いた.実験動物として雄性Wistar系ラットを以下の2群に分けて、(7、15週齢)、下顎骨両側に骨膜下ポケットを形成し、右側にはOCPをに埋入し、左側は骨膜下ポケットを形成したのみで試料を埋入せず対照とした.試料埋入後、1,2,4,8,16週で標本を採取・固定し、下顎骨および周囲組織を採取し軟X線写真撮影した.その後、10%EDTA液で脱灰後HE染色を行い、光学顕微鏡的に骨形成について評価・検討を行なった. 軟X線によるX線学的評価で骨形成の評価ではOCPを埋入した両群ともに1週より埋入部位に対応して不透過像が明らかになった.試料を埋入しない対照側ではそれらに対応する不透過像の増大は観察されなかった.脱灰標本による組織学的評価では両群ともに埋入1週から移植部位に対応して既存の骨基質の上に添加性の骨形成を認めた.それらは経時的に増大傾向を示したが、7週齢群では15週齢群に比較して骨形成量が多いように思われた.また16週までの観察では歯槽堤増大された新生骨の吸収傾向はみられなかった.一方、対照側ではほとんど骨形成は認められなかった. 以上より加齢による骨形成の違いおよび歯槽堤増大における有用性の相異が示唆された.現在、新生した骨組織をオステオカルシン等の骨特異タンパク質に対する抗体を用いて免疫組織化学的に同定する作業を行っている. その他東北大学歯学部口腔解剖学第二講座との共同研究としてOCP・HA混合群による歯槽堤増大の効果については日本口腔外科学会雑誌42巻に研究成果を報告した.さらに長期間のOCP埋入による歯槽堤増大の効果についてはArchives of Oral Biologyに掲載予定である.
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