1,3-ジオキシン体の環開裂反応を用いるケテン及びチオケテン体の合成
Project/Area Number |
08672407
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 雅之 東北大学, 薬学部, 助手 (80004654)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 1,3-ジオキシン-4-オン / ケテン / チオケテン / Meldrum酸 / マロン酸誘導体 / 環開裂反応 / 熱分解反応 |
Research Abstract |
ケテン誘導体は特異な反応性を示すため,合成中間体として注目されるが,異常に高い反応性のため合成法は限られていた.著者は1,3-ジオキシン-4-オン体の熱的[4+2]環開裂により,ジエン成分としてアシルケテン体を定量的に生成することを既に見いだしている.本法は中性条件下で容易にケテン体を生成できることを特徴とする.本研究はこの方法の展開による新規ケテン体の合成法の開発とそれらを用いる効率的有機合成法の開発を主目的とした.本研究の成果は以下の3項目にまとめられる. 1 アシルチオケテン体を利用する含硫化合物合成法 1,3-ジオキシン-4-チオン体の熱的環開裂反応により生成するアシルチオケテン体を求核試薬でトラップし,合成困難な含硫β-ケトエステル及び複素環化合物の新合成方法を確立した. 2 アルコキシカルボニルケテン体の簡便な生成と非対称マロン酸体合成への利用 入手容易なMeldrum酸体のカルボニル酸素をアルキル化し,6-アルコキシ-1,3-ジオキシン-4-オン体を合成できた.本化合物は室温下で開環し,アルコキシカルボニルケテン体を生成することを見いだした.このケテン体と各種求核剤の反応により非対称マロン酸体を効率良く合成できた. 3 カルボキシケテン体の簡便な生成法 2の知見等に基ずき,Meldrum酸体がその互変異性体である6-ヒドロキシジオキシノン体を経て開環し,合成中間体として有用なカルボキシケテン体を生成することを見い出した.
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Report
(1 results)
Research Products
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