免疫学的トレランスを利用する不斉分子確認の高精密化
Project/Area Number |
08672468
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
池川 繁男 東北大学, 薬学部, 助教授 (90111301)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 光学異性薬物 / ブフラロール / 免疫学的寛容作用 / 固定化抗体 / キラル選択的抽出 / 高速液体クロマトグラフィー / D-グルタミン酸-D-リジンポリマー |
Research Abstract |
光学異性薬物のクロマトグラフ分析では、一種の分離モードでは、分子内に複数個の不斉中心をもつ光学対掌体が多数共存する混合試料を一斉に分離計測することは困難である。そこで、_<D->グルタミン酸-_<D->リジンポリマー(_<D->GL)の免疫学的寛容作用を導入し、2種のキラル特異抗体を調製、固定化し、これらとクロマトグラフ法とを相補的に組み合わせ、光学異性薬物並びに複数の不斉中心をもつ代謝光学対掌体のハイブリッド型一斉分析法の構築を目的として、以下の検討を行った。まず、(R)-および(S)-ブフラロールの1位不斉中心から離れた1'代謝部位に架橋基をもつキラルハプテンを用い、抗体産生用抗原としてウシ血清アルブミン結合体を、一方、免疫学的寛容作用導入抗原として_<D->GL結合体を調製後、家兎に免疫し、抗(R)-及び(S)-ブフラロール抗血清を作成した。その結果、期待通りブフラロールの1位不斉中心を高度に認識し1'代謝部位に対しては幅広い親和性を持つ2種のキラル特異抗体が得られた。そこで、IgG画分を調製し、これらをN-スクシンイミジル修飾アガロースに固定化後、これを用いるキラル選択的抽出と高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による一斉分離条件を吟味した。その結果、固定化抗体中の吸着分子の溶離液に酢酸アンモニウム(pH5.0)-メタノール(95 : 5)を用いる時、定量的に回収さればかりか、ブフラロール並びに1'位代謝物の1位不斉中心の分子不斉に基づ群特異的キラル選択抽出が可能であり、しかも、キラルカラムにSUMICHIRAL OA-2500を、移動相に酢酸アンモニウム/メタノール混液を用いるHPLCにおいて、これらが明確に分離されることが判った。以上の研究成果は、本法が他の光学異性薬物の体内動態の解析に大きく役立つことを示したものであり、今後の展開が期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)