内在性カンナビノイド受容体リガンドの生合成機構および生理的意義の解明
Project/Area Number |
08672534
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
杉浦 隆之 帝京大学, 薬学部, 助教授 (40130009)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | カンナビノイド / アナンダミド / モノグリセリド / アラキドノイルグリセロール / アラキドン酸 |
Research Abstract |
今回の研究により、以下の点が明らかとなった。 1.イノシトールリン脂質代謝産物である2-アラキドノイルグリセロールに内在性カンナビノイド受容体リガンドとしての活性があることを見いだした。脳シナプトゾームに対する結合活性はアナンダミドの約24分の1であった。 2.2-アラキドノイルグリセロールをNG108-15細胞に加えたところ、速やかな一過的な細胞内カルシウムイオン濃度の上昇が観察された。同様の反応はカンナビノイド受容体アゴニストであるWIN55212-2でも観察された。一方、これまで内在性カンナビノイド受容体リガンドとして知られてきたアナンダミドの活性は極く弱いものでしかなかった。2-アラキドノイルグルセロールやWIN55212-2によるこの反応は、カンナビノイド受容体特異的アンタゴニストであるSR141716Aで細胞を前処理することにより消失することから、カンナビノイド受容体を介したものであると考えられた。また、細胞を百日咳毒素処理することによって応答がみられなくなることから、この反応はGタンパク質GoあるいはGiを介したものであることが分かった。 これらの結果は、アナンダミドではなく、2-アラキドノイルグリセロールが真の内在性カンナビノイド受容体リガンドであること、カンナビノイド受容体はイノシトールリン脂質代謝亢進と密接に関連していることを強く示唆するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
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