Project/Area Number |
08672541
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
岡 淳一郎 名城大学, 薬学部, 助教授 (40134613)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ダイノルフィン / カッパ(κ)受容体 / オピオイド / 中隔野 / 腹側被蓋野 / β-アミロイド蛋白 / スコポラミン / 単一神経発火(ユニット) |
Research Abstract |
本研究では、中隔海馬神経路神経の単一神経発火に及ぼす腹側被蓋野からの投射神経の影響に対して、内在性オピオイドのdynorphin A-(1-13)が中隔野内で示す作用について電気生理学的手法により検討した。またスコポラミン誘発健忘ラットならびにβ-アミロイド蛋白脳室内持続注入によるアルツハイマー型健忘症モデルラットで、中隔野神経発火が変動するか否かについて検討した。 【腹側被蓋野刺激の影響】1.腹側被蓋野を電気刺激したときに内側および外側中隔野で単一神経発火が一過性に増加または減少する細胞がみられ、記録細胞近傍に微量圧注入したdynorphinA-(1-13)(10^<-8>M)は各場合でその誘発反応を抑制した。2.腹側被蓋野にbicucullineを微量投与して脱抑制により腹側被蓋野からの投射神経を活性化させると、内側中隔野では発火抑制、外側中隔野では増加がみられた。記録細胞近傍に微量圧注入したdynorphin A-(1-13)はいずれにも作用を示さなかったが、κ受容体により選択性の高いアゴニストであるU50,488Hはこの誘発反応を抑制した。【健忘モデルラット】1.Soopolamineを静脈内投与すると中隔野神経発火が増加した。記録細胞近傍に微量圧注入したdynorphin A-(1-13)はこの誘発反応に影響しなかった。2.正常な無麻酔無拘束ラットでは、睡眠時と比較して覚醒時に内側中隔神経発火が増加する傾向が見られた。14日間のβ-アミロイド蛋白脳室内持続注入により、内側中隔単一神経発火は睡眠時、覚醒時共に減少した。 以上より、中隔野神経発火が健忘を惹起する処置で変動すること、dynorphin A-(1-13)は腹側被蓋野から中核野への投射神経が強く活性化された場合に中隔野で誘発される反応を正常な状態に戻すことが示された。(第70回日本薬理学会年会発表)
|