スフィンゴ糖脂質による細胞膜極性の形成機構と生物機能の発現
Project/Area Number |
08672549
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
平林 義雄 理化学研究所, 糖細胞情報研究チーム, チームリーダー (90106435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 審子 理化学研究所, 糖細胞情報研究チーム, 研究員 (00261173)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ガングリオシド / スフィンゴ脂質 / グルコシルセラミド |
Research Abstract |
糖脂質完全欠損細胞株、GM-95、および欠損酵素グルコシルセラミドの合成酵素遺伝子を導入し再び糖脂質を発現する細胞株を用意することによりスフィンゴ脂質の糖鎖部分の機能解析を試みた。細胞のの形態、増殖性等には、大きな変化を見いだすことができなかった。この結果は、"糖脂質は細胞の生存には関与していない"との考えに一致していた、。しかし、細胞が増殖しコンフルエントに達した時の細胞密度に違いが観察された、細胞間の接着にスフィンゴ脂質糖鎖が関与している可能性が考えられた。 中枢神経系には、微量成分を含めると100種以上の構造を異にするシアル酸含有糖脂質ガングリオシドが存在する。申請者は、微量成分ガングリオシドの中からアルカリ不安な成分が存在していることを見いだし、それらの化学構造を決定したところ、b系列に属する一連のガングリオシドの末端シアル酸の9位の水酸基がアセチル化されていた。このO-アセチル化シアル酸を認識する単クローン抗体、D1.l、493D4を使い、発現クローニングによりアセチル基の生合成の関わる因子をコードしているcDNAをクローニングすることに成功した。遺伝子構造を解析したところ、この遺伝子は全く新しいタンパクをコードしていることが判明した。このタンパクは極めて疎水性に富んでおり、複数の(6カ所)の膜貫通領域を有していた。免疫組織学的検索から、小胞体に局在していることが示された。あらゆる組織に広く分布し、且つ進化的にも良く保存されていることから、この遺伝子は機能的に重要なタンパクをコードしていることが予想された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)